最近はイクメンという言葉もすっかり浸透して、子育てを積極的に楽しむ素敵なお父さんを街のあちこちで見かけるようになりました。子どもや奥さんと楽しそうにしている男性を見ると、見ている側も幸せな気分になりますね。
さて、子煩悩パパの最大関心事は「お父さん、かっこいい!スゴイ!」と子どもに思われることなのだとか。確かにサービス精神旺盛なパパとしては、子どもの満足度は気になるところ。友達に自慢したくなるパパの条件を、低学年から高学年の小学生のみんなに聞いてみました。
一番にルックスの話をしてくれたのが、小学校高学年女子たち。「お腹が出てるのはヤダ〜」「おじさん臭はヤダ〜」と、おやおや、既に小学校高学年から女子は女子なんですねぇ……。おじさんは嫌なもの?と尋ねると、「うん、ちょっと恥ずかしいもん」と意外にも素直な返事が。
なるほど、子どもって自分の友達にどう見えるかという自意識が生まれると、親を恥ずかしいと思ったりするんですよね。ではどういうルックスのお父さんがいいのかを聞くと、これまた意外にも「芸能人みたいのは逆にイヤかも」「清潔感があるなら、普通でいい」「ちょっとぽっちゃりしてても、優しくて頼りになるならいい」とのこと。
理想を聞くと、周りの具体的な人の名前を挙げて「⚪︎⚪︎先生が、もうちょっと背が高くなってがっちりした感じ」「⚪︎⚪︎君のパパがもうちょっとだけ痩せて、もう少し髪型がカッコよくなったらいいと思う」と、可愛らしい回答が。お母さんたちの間では評判のイケメンすぎる先生や、いつもブランドものでキメているおしゃれすぎるパパの努力は、意外と評価されていませんでした。お父さんに求める「カッコよさ」というのは、アイドルやヒーローに求めるものとは本質的に違うものだと、子どもたち自身もなんとなくわかっているのかもしれませんね。ちなみに男子は、「パパのルックスは普通でいい、服装も普通でいい」でした(笑)。
子どもたちに話を聞いたのが夏休み中だったのが影響したのか、多かった声が「宿題を手伝ってくれるパパならいいなぁ」。高学年男子は「学校の勉強は自分でやるけど、塾の算数で分からない問題を聞いて『パパもわかんない』って諦められたときは『えっ』てなった。ウチ、誰も頼りにならないんだよなぁ〜」と、半ばヤケ気味に語ってくれました。
低学年男子が「うちのパパは自然のことをたくさん知っているから、キャンプに連れていってくれる。虫とか魚とか、何でも知ってる」と胸を張ると、負けじともう一人も「僕のパパはね、バイクとか車とかすごく詳しくて、自分でレースにも出るんだよ!」と対抗。何の分野でも、物知りで趣味に「熱い」パパは自慢のパパなのですね。でも男子たち、最後は「ゲームを一緒にやってくれる、上級ゲーマーのパパ」に「いいなぁ!」の嵐でした。時代ですね!
「ウチのパパはアスリートだから、いつも川沿いを走ってトレーニングしてる。腹筋6つに割れてるし。僕も一緒に5キロくらい走るよ」と言い出したのは、毎年運動会の学年別リレー選手に選ばれ、地元のサッカーチームでも活躍する、俊足の男子。なんとパパは40代後半なのだとか。すると聞いていた女子も男子も口々に「カッコいい!」と声をあげます。
「ウチのお父さん、ビール腹なんだもん」「パパが走ってるの見たことない」と、高学年女子たち。男子も「ウチのパパ、週末に俺のサッカーチームで時々ヘルプに入って走ってるけど、息あがってるもん(笑)」と、子どもは親をよく見ています。男子も女子も、「走れるパパ」「腹筋割れてるパパ」は問答無用にカッコいいと感じる模様です!
そこで「でもウチのお父さんも仕事頑張ってるから、大事にしてあげなきゃと思う」と、全国のお父さんが聞いたら泣きだしそうな発言をしたのが、高学年のメガネ男子。そうやって親を客観的に見、いたわる気持ちがもう育っているんですね。「疲れてるとイライラしているときもあるけど、余裕があるときは俺の話も聞いてくれるし、わかってくれる」と、なんだかオトナです。お父さんが激務で平日も週末もなかなか会えないという低学年女子は、「私もパパのこといまのままで好き。働きすぎだから、病気にならないようにって思う」と、これまた泣かせます。
子どもたちは、大人が思っている以上に大人のことをよく見て、大人の話をよく聞いていて、その胸の中でいろいろなことを考えているのかもしれません。子どもたちのために、ときにはカッコいい背中を見せ、ときには横に並んで一緒に歩き、憧れのパパになるためには気は抜けませんね。子どもを励ます一方で、こちらも子どもに励まされるのが子育てというもの。子どもたちの率直な言葉に、気合いを入れなおして明日からも頑張りましょう!