「シンデレラノート」で自分磨き。夢を叶えた女性たちのノートを大公開

「シンデレラノート」とは、なりたい自分や行きたい場所、叶えたい目標など、自分の理想や夢を明確にして、日々の思いや行動を記録しながら、楽しく自分磨きをするためのノート。インスタグラムなどで多くの女性が自分の「シンデレラノート」を公開し、話題になっています。今回はその中でも個性豊かな「シンデレラノート」で注目を集めている３名をご紹介しながら、「シンデレラノート」の魅力をお伝えします。

今回、お話を伺ってわかったのは、シンデレラノートには決まったルールがないこと。それぞれが目標、目的に向かって記録しながら、モチベーションを保つツールとして使っているようです。
それでは、さっそく３名の個性的なシンデレラノートをご紹介していきましょう。

１人目は、シンデレラノートの火付け役でもあるTATAさん。ノートに書き込んだ理想の自分を３ヵ月で達成し、まさに「シンデレラガール」となりました。

「『太った自分を変えたい』と思い立った時に読んだ、『スリム美人の生活習慣を真似したら１年間で30キロ痩せました』（わたなべぽん・著）でノートの活用方法を知り、だんだんと自分でアレンジするようになりました。基本は美容やダイエットの記録ですが、料理上手になる方法、内面の磨き方など、その時々に自分が書きたいと思った事を記入しています」（TATAさん）

TATAさんのシンデレラノート作りは、ビギナーでも真似しやすいテクニックが満載。まずは「理想の自分」をとことん考え、半年後になりたい自分の姿を見える化していくそうです。

「ノートを始める時は、体、髪、肌、性格など、それぞれに対して自分の理想像を考えました。心掛けたのは、体でも脚、お腹、腕と部位ごとに細かく理想を定め、性格もどんなときにどういう人でありたいか、できるだけ具体的に書くこと。理想がイメージできないときは、芸能人や自分の知人の中から憧れとする人を見つけて、自分がその人のどこに魅力を感じるかを考えると、理想が見えてくると思いますよ」（TATAさん）

続いて、理想を叶えるために、どんなことをしたらよいのかを書き出していくのだそうです。

「理想だけで終わらせず、現状を知った上で、その理想を叶えるためにやる事を考えてTO DOリストを作ることがとても大事。ただ、すべてを毎日やろうとするとストレスになるので、私は優先順位を決めて上位は必ずやる、下位はできたらやるというようにしています。それ以外は、残しておきたい情報を書いたり、悩みや考えが生まれたら一度文字にしたりするくらい。気負いしない方が、私には合っているみたいです（笑）」（TATAさん）

また、やる事を日々続けていくためのモチベーションアップに、さまざまな工夫が見えるTATAさんのノート。

「理想の自分になれた日に、何をしたいかを決めておくのはおすすめです。例えば目標体重に到達した日の１日のスケジュールを書くと、とてもワクワクするんです。私の場合は小さな約束事を作って、達成のご褒美も用意していますね。ご褒美も食べ物ではなく、自分がよりキレイになれる服やメイク道具などです。思うように結果が出ないときは、目標の設定が高すぎることが多いので、一度見直しをして確実にできるTO DOに書き替えます」（TATAさん）

２人目は、マスキングテープやシール、イラストなどを散りばめ、かわいらしくカスタマイズしたノートが話題のはなまるさん。体調を崩して休職したのをきっかけに、ノートをつけ始めたそうです。

「当初は生活習慣を見直すため、バーチカル形式※で起床・就寝時間や食事、体重、体調などを書いていました。そのうち、日々ぼんやり考えていた事やマイナスな感情をノートに書き出すことで気持ちが明確になり、モヤモヤを取り除くことができることに気が付きました」（はなまるさん）

※ノートの見開きの横軸が１週間の曜日、縦軸が時間軸になったもの。１週間分の時間ごとの予定がひと目で分かる。

ノートをつけることは、自分と向き合い、自分を知ること。気持ちが明確になれば、感情もコントロールできるようになるのですね。

「イライラが治まらないときに、感情のままにノートに殴り書きをすると、客観的にストレスの原因が分かります。また、物欲が爆発しそうなときは、欲しい物をイラスト化すると自分の中で整理でき、本当に必要な物が明確になってムダ遣いを防げるんです」（はなまるさん）

大の文具好きでもある、はなまるさんは、ノートやペンなどのアイテムをこだわって選ぶことから始めるそうです。

「楽しく続けるために、ノートは自分が好きだと思える『見た目』を重視するのがいいと思います。中身は、ドットか方眼が私の定番。表やイラストが描きやすく、レイアウトの自由度が高いんです。迷ったときは『ロイヒトトゥルム1917』がおすすめ。カラーが豊富でサイズや表紙の厚み、罫線もいろんな種類があるので、好みの１冊が見つかると思います。こだわり派にはクリップブックがいいと思います。穴さえ開ければ、いろんな物が挟めるのでオリジナルのノートが作れますよ」（はなまるさん）

また、ペンの使い方にも、はなまるさんらしいこだわりがありました。

「私の場合は１冊に対して、３〜５本のペンを固定で使っています。全ページ同じ色合いになるので、統一感が出て見た目も美しいんですよ。基本的な文房具は大型の雑貨専門チェーン、かわいい紙は専門の文房具店、海外の文房具は専門のオンラインショップ、と目的に応じて購入するお店も使い分けています。お気に入りの文房具を手に入れると、近くに置いておきたい、使いたいという気持ちが出てくるので、書き留める習慣が身に付きやすくなるのです」（はなまるさん）

何より、はなまるさんのカスタマイズは華やか！ノートを開いただけでも、気分が上がります。

「初心者でも活用しやすいのが、マスキングテープ。ページの上下に貼るだけでかわいいですし、マスキングテープで囲ってリストの枠を作るとキレイに仕上がります。シールも手軽なアイテム。個人的には、シール同士を組み合わせて貼るのもおすすめです。最近は雑誌の切り抜きや端紙、マスキングテープ、シールを使ってコラージュするのにもハマっています」（はなまるさん）

文具好きが高じ、「ノートを買い集めてしまうので、せっかくだからと使い始めたら、シンデレラノートから派生したものが９冊になってしまいました」と笑うはなまるさん。

「バーチカル形式で日々の生活を残すほか、手芸や映画鑑賞などの趣味の記録、特別な日のみの日記、ダイエットの記録など、９冊それぞれのノートに役割を持たせています。日々の生活記録以外は、何か出来事があったときに書く程度。記録することで気持ちに余裕が持てるようになり、何か問題があったときは放置せず、ノートを書く時間を作って解決するようになりました」（はなまるさん）

最後の１人は、独自のコラージュ術で自由にノートを楽しむ凛李（りり）さん。社会人になり、ストレスや疲れから暴飲暴食を繰り返して過去最高の体重に。「これはまずい！」とダイエットを決心したそうです。

「最初はなかなか体重が落ちず……。三日坊主の私がダイエットを継続するために始めたのが、シンデレラノートでした。基本的には食べた物と運動の記録、大まかな１日のスケジュール、反省を書いています。その後、美容にも気を使うようになり、『プリンセスノート』も新たにつけ始めました。そちらには目標や憧れの人、肌ケアやメイク方法などを書いています」（凛李さん）

女子の好きな物を詰め込んだ、かわいいノートで多くの支持を得ている凛李さんは、「時間をかけないことが続けるコツ」と話します。

「時間がかかる＝飽きる原因なので、１ページにかける時間は10分を目安に、20分以上かけないようにしています。だから、記録を始めた当時は殴り書きそのものでした（笑）。食べた物と運動の記録だけを書いて、デコりもせず、使うペンも黒だけ。それを１ヵ月ほど続けた後、１日の反省を書くようになり、余裕が出てきたところでシールやマスキングテープでデコるように。だんだんと楽しくなって、日々のスケジュールを書くようになったのが現在の形です」（凛李さん）

シンデレラノート以外にも、美容に関して記録する「プリンセスノート」を併用している凛李さん。

「プリンセスノートは、書きたいときだけに書くノート。目標やダイエット情報、痩せたらやりたい事などを記録して、毎日のように眺めては、やる気をアップさせています。あと、嬉しい事や残しておきたい事があったときだけ、日記のように書き込むクリップブックも始めました」（凛李さん）

どのノートも、凛李さんいわく「好き放題（笑）」。フォーマットはなく、その日の気分で好きなように記録していくスタイルです。

「基本は自由帳感覚。好きなアイドルの写真やキャラクターのシールを貼ったり、欲しい物をコラージュしたり、自分が飽きない工夫をしています。唯一のルールは、自分が見やすいかどうか。あと、ノートは100円ショップのB６サイズと決めています。A４だと余白ができてカッコ悪いし、高いノートはもったいない精神が働いて好き勝手書けないので。間違えても『いっか』と思えるノートにするのは、意外とおすすめです（笑）」（凛李さん）

やる気アップの秘策にも、凛李さんらしい面白いアイデアが詰まっていました。

「反省は、自分に活を入れるつもりで書きます。活というか……ほぼ自分の悪口（笑）。そうやって悪い部分を書き出すことで、ふと『この行動は嫌われるからやめよう』と考えるクセがつきました。そのぶん、褒めるときは思い切り自分を褒めてあげます。くじけそうになったときに、そのページを見返すとがんばろうって思えるんです」（凛李さん）

シンデレラノートを始めて、たくさんのすてきな出会いがあったと、皆さん口をそろえます。はなまるさんは、「雑誌に掲載していただけたり、大好きな文具の世界に浸れたり、同じ趣味の友達ができたり」と日常の変化を実感されています。見事２年で仕事復帰も果たし、「書くことで素直に自分に向き合うことができると分かったのも、私にとって大きな収穫でした」（はなまるさん）

凛李さんもSNSでの出会いや、影響力の大きさを感じた一人。いまではインスタライブで、ノートの作り方を配信するなどの活動もしています。

そして、想定外の変化もあったそう。「以前は遅刻魔でしたが（笑）、日々スケジュールを書くことでうまく時間配分ができるようになり、いまは余裕を持って行動できるようになりました」（凛李さん）と話します。

また、「シンデレラノートで身に付いた文章力やまとめる力が、大学のレポートやスピーチに役立ちました。あと、以前は小さな事で悩み、気に病む性格でしたが、『自分で解決できる。取りあえず悩みをノートに書こう！』とポジティブになったと思います」と話すのはTATAさん。ノートに書いた「くじけそうになったときの自分へ」の言葉にも救われたそうです。

シンデレラノートは、達成感や自信を与えてくれるだけでなく、人生を豊かにしてくれる魔法のノート。なりたい自分になるために、あなたも今日からシンデレラノート生活を始めてみませんか？