教えてくださったのは、パーソナルスタイリストの森井良行さん。実際に買い物に同行しながら、その人の目的や雰囲気に合わせた全身コーディネートを揃えてくれるという画期的なメンズファッションサービス「エレカジ」の代表を務めています。
そんな森井さんは、自らをスタイリストではなく、「服のコンサルタント」と呼ぶそう。流行や感覚で選ぶのではなく、その人の仕事やバックボーンを細かくヒアリングするのが特徴だと言います。
まずは、森井さんが実際にコーディネートされたという二人の男性にご協力いただき、どこをどんな風に変えるとオシャレに見えるのかのポイントを解説していきます!
「洋服は着られればOK!」な無頓着タイプ
忙しいせいか、最近のファッションやトレンドにはつい無頓着になりがち……と言う、マスコミ系の仕事をされている男性。このように、「洋服にあまり興味がない」という彼氏や旦那さまをもつ女性も多いのではないでしょうか?彼が洋服をコーディネートしてもらおうと思ったきっかけは、「第一印象で消防士や自衛隊といった、パワフルな仕事に就いていると思われてしまうことが多い」という経験から。見た目と実際とのギャップを埋めたいというご相談だったそうです。変身後は理想のイメージに近付き、初対面で仕事を伝えても「意外!」と驚かれることが少なくなったと言います。
Beforeのここが惜しい!森井さん的修正ポイント
その1:ウエスト位置が高過ぎる
「男性は動きやすさや着心地を重視するため、見た目のジャストサイズよりも大きめのパンツを選ぶ傾向があります。この方の場合も、パンツが大きくベルトでズレ落ちないようにするために、ウエスト位置が高くなり過ぎてしまっていました」
その2:インナーに対して上着が長過ぎる
「このバランスは1980年代によく見られた丈感。当時はインナーのTシャツが長過ぎるためインするしか選択肢がなかったというのが原因だと思います。あと、羽織っているシャツも、大人の男性が上着として着るには少し長いですね」
その3:カラーコーディネートが不揃い
「ベルトと靴の色が違うのも気になったポイントです。ビジネスの基本はベルトと靴の色を揃えることなのですが、カジュアルの場合でも合わせたほうが統一感が出るんです」
これだけでグッとオシャレに♪変身ポイント
「全体的にジャストサイズにしたのが一番のポイント。とくにパンツは丈が長くて裾がクシュっとなるほど余っていたのでアンクル丈にしました。ストレッチ素材だとピタッとしていてもきつくないので男性も履きやすいと思いますよ。 あと、上着のサイズ感にも注目してほしいです。みなさんよくS・M・Lとサイズで選ぶと思うのですが、アームホール(腕の肘上の部分)のデザインの太さこそ重要。男性は、ここが細めのものを選ぶと体との間に空間ができるので、くびれができたり胸板が厚く見えたりと体型補正効果があります」
カジュアル好きが陥りやすい!学生風タイプ
次は、第一印象をよくするためにトータルコーディネートを希望されたという男性。カジュアルな洋服が好きという彼氏や旦那さまは多いと思いますが、彼もまさにそんなカジュアル好きのひとり。しかしカッコイイ彼でいてほしい女性からすると、社会人になったらもう少し大人っぽさも欲しいと思うところですよね。変身後は婚活パーティでモテるようになり、なんとご結婚されたそうです!
ここが惜しい!森井さん的・要修正ポイント
その1:カジュアルアイテムで揃え過ぎる
「この方はカジュアルな洋服が好きということだったのですが、年齢の割にはやや幼い印象を受けました。とくにアウターと、靴のアウトドアっぽさがカジュアル感を強めてしまっています」
その2:全体的に色が暗過ぎる
「大人がカジュアルな服装をするときは、高級感や雰囲気のある洋服を選ぶのがベスト。でもベーシックな色や暗い色だと、高いのか安いのかわかりにくいんです。とくに秋冬は暗い色の洋服を着る人が増えることもあり、印象が埋もれてしまう可能性も」
これだけでグッとオシャレに♪変身ポイント
「最大のポイントは、冬にあえての白いパンツ。まず色に目がいくので、その物が安いか高いかというところに目がいかないんです。つまり安い物でもお値段以上に見せてくれるということ。あと、冬こそ洋服に少し明るめの色を取り入れるといいですね。例えばキャメルや、オフホワイトとライトグレーの中間にあたるアイスグレーなどがおすすめ。周りが暗い色を着ることが増える分目立つので、オシャレに見えて周りの反応も良くなるはず」
森井さんの具体的かつ論理的なコーディネートにより、お二人とも素敵な男性に変身していますよね! ここからは、男性にさらにオシャレになってもらうべく、簡単に取り入れられるコーデのコツを森井さんに教えていただきました。
「アウター、インナー、パンツのどこか一箇所に柄物を入れることです。とくにリーズナブルな洋服を選ぶときのコツのひとつなんですが、コーデにメリハリが生まれるということと、柄に目を奪われるので生地の安っぽさが気にならなくなるという利点があります。そしてもう一つ意識してほしいのが、色をうまく使うこと。男性はあまりカラフルな色を身に付けないので、アクセントになる色をどこかに入れてあげると印象が良くなります」(森井さん)
たかが洋服、されど洋服。森井さんによると、「洋服を変えるだけで顔つきに自信がみなぎり、実際に環境にもいい変化が訪れる男性が多い」のだとか!これは今すぐ彼氏や旦那さまを変身させたいところだと思いますが、言い出しにくかったり、なかなか提案を受け入れてくれなかったりする場合もありますよね。そんなときは、このようにするのがおすすめだそうです。
「男性のオシャレにおいて最も響く言葉というのがあるのですが、それが『年相応の格好をしようよ』というもの。年相応の格好というワードのなかには、洋服をただのオシャレアイテムとみなすのではなく、社会的に好印象を与えるためのひとつのツールだと理解できるんです。そこから、一緒に買い物に行ったりするといいですね。間違ってもダサい、カッコ悪いなど男性のプライドを傷付ける言葉は言わないようにしましょう!」(森井さん)
見た目が変われば人生も変わる!?それほどまでに洋服のもつイメージチェンジの効果は絶大です。彼氏や旦那さまに、もう少しオシャレになってほしいという女性はぜひ参考にしてみてくださいね。
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