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2016.12.02

社会人が限られた時間で効率的に勉強するには?アクティブラーニングを取り入れた勉強法

社会人が限られた時間で効率的に勉強するには?アクティブラーニングを取り入れた勉強法

日々忙しい社会人が、限られた時間で勉強するには効率が大事。資格取得や検定合格に向けて、ただ時間を費やして勉強するだけではなく、「学習効果の高い勉強の仕方」を、学習心理学や行動科学に詳しい学習・教育アドバイザーの伊藤敏雄さんに聞きました。

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短い勉強時間でも効率UP!?「アクティブラーニング」を取り入れよう

短い勉強時間でも効率UP!?「アクティブラーニング」を取り入れよう

勉強と言えば、一人で机に向かって黙々とするものと思っている人が多いでしょう。しかし、これからは「アクティブラーニング」の時代です。

アクティブラーニングとは、話を聞いたり文章を読んだりするといった、インプットを重視した学習ではなく、問題を解いたり説明したりするといったアウトプットを重視した学習です。講義を聴くといった受動的な学習より、実際にやってみたり誰かに教えたりするといった能動的な学習の方が、学習効果が高いとされていることから、近年、注目を浴びている学習法です。

ここからは、アクティブラーニングの考え方に基づいた、社会人におすすめの勉強法をご紹介します。

勉強時間の確保が難しい社会人、いきなり〇〇から始めるのもアリ!

勉強時間の確保が難しい社会人、いきなり〇〇から始めるのもアリ!

社会人になってからの勉強は、学生時代と違って1から理解していく余裕はなかなかありません。本来ならテキストをじっくり読んでから問題集に取り組みたいところですが、試験日が差し迫っている場合は、いきなり問題集を解くという方法もありでしょう。ただテキストを読むよりも、問題集を解く方が能動的だからです。

いずれにしても、問題集を解いた後はすぐに答え合わせをすることが大切です。また、この時に注意点があります。それは、問題集には決して赤ペンで答えや解説を書き込まないようにすること。理由は、間違えた問題はもう一度解くことが大切だからです。間違えた問題には「間違えた」ことだけが分かるように、チェック印を入れましょう。

ちなみに、丸やチェック印は、問題番号のところに付けると、そろって見えてきれいですよ。

わからないことが出てきた時点で、教科書や参考書を読む

答え合わせをした後は、必ず間違い直しをしましょう。この時、わからないことを教科書や参考書で調べるようにします。なぜこの問題を間違えたのか、この問題でポイントになることは何かなど、ほかにも「これは覚えておいた方が良さそう」ということがあれば、この時にまとめておくのも良いでしょう。

大切なことは、テキストを読んでは問題を解く、問題を解いてはテキストを読むといった、インプットとアウトプットをバランスよく行うことです。

「Show&Tell」でアウトプットを重視する

もう一つ、アウトプットを意識したおすすめの勉強方法は、クイズを出すつもりで誰かに質問したり説明したりする「show&tell」です。例えば、「ナイチンゲールって何をした人か知ってる?」といった風に、誰かに聞いてみるのです。おそらく聞かれた人から「誰だっけ?」「看護学を確立した人でしょ?」といった返事が返ってくるでしょうから、さらに詳しく説明します。

このように、だれかとやりとりしながら説明したり教えたりする方が、「ナイチンゲールがどんな人だったか」を丸暗記するよりも、ずっと理解が深まるはずです。

限られた勉強時間を効率的に活用するには?

限られた勉強時間を効率的に活用するには?

でも、一緒に勉強してくれる人がいないという人はどうしたら良いでしょうか。自分に出題して自分で答える「自問自答」というのもアリですが、そんな時は、SNSやコワーキングスペースを活用して、一緒に勉強してくれる仲間を募ってみてはいかがでしょうか。また、同じ目標を持った人が一緒に勉強する「朝活」に出てみるのも良いでしょう。

社会人の勉強は、学生時代とは違って誰かに強制されるものではないので、自主性や工夫が必要です。ましてや勉強が本業ではないので、限られた時間を上手に活用することも重要です。ここに挙げた、アクティブな要素を取り入れたアウトプットを重視する。そんな工夫をしてみるだけで、効果の高い勉強法へと早変わりするのです。早速、試してみてください。

【執筆者プロフィール】

伊藤敏雄(いとうとしお)
学習・教育アドバイザー(専門は勉強法、指導法)。学習心理学・行動科学に詳しく、少人数個別指導教室で自ら小中高校生に勉強を教える一方で、学校や学習塾向けに文理選択や勉強法の講演活動も行う。「明日の教室」名古屋分校スタッフ。著『フィンランドメソッド書き込み式練習ドリル』『教育のホントがよくわかる本』。

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