世界的な低金利時代といわれる今、銀行の定期預金にはあまり利息を期待できない、という意見もあります。それでも日本の金融資産は預金に偏っているため、ますます経済を冷え込ませる一因となっています。
少額投資非課税制度(NISA)とは、個人資産の持ち方を「預金から投資へ」と促進して経済を活性化させるための、投資家向けの新しい税制優遇制度。
もともと、投資で得た利益には20%の税金が掛かりますが、NISAを利用するとその税金が非課税に。具体的にどれほどお得になるのでしょうか?
ある会社の株を10万円分購入(投資)し、その株価が30万円に値上がりした場合を例にとって考えてみましょう。この場合、利益は20万円です。通常は利益に20%の税金が掛かるため、税金は4万円となります。しかしNISAで投資すれば、税金が0円になるのです。
そのとき、NISAの非課税枠には上限がある点に注意しましょう。2014年から2016年3月までは非課税枠の上限は100万円でしたが、2016年4月から非課税枠が上限120万円になりました。
ちなみに、非課税枠の上限120万円は、株などの購入金額の上限を指します。
例えば10万円で買った株が160万円になった場合、利益は150万円。この場合、150万円は全額非課税です。購入金額が120万円までなら、利益は非課税なのです。
投資といっても、株やFX、貴金属などさまざまな方法がありますよね。元本(投資をする際の元になったお金)が減ってしまうのではないかというリスクが心配で、興味があってもどの投資に手を出せば良いのか分からないという投資初心者の方も多いでしょう。
そんな投資初心者の方にNISAをおすすめする大きな理由は、少ない金額で無理のない運用ができること、そして確定申告の必要がないことです。
先ほどもご紹介しましたが、NISAは投資金額が年間120万円までであれば利益分が非課税になります。普通に投資を始めると、「せっかく投資を始めたのに、意外と税金が掛かって利益がそんなに出なかった…」ということがあるかもしれませんが、NISAであれば非課税枠の上限さえ越えなければ問題ありません。
また、税金が掛からないということは、確定申告も不要。面倒な確定申告が必要ないのは嬉しいポイントではないでしょうか。
NISAを利用するためには、まず銀行か証券会社でNISA口座を開設する必要があります。NISA口座は1人につき1口座しか持つことができませんが、手続きを行えば金融機関を1年で変更することも可能です。ただし、現状ではNISA口座を開設できるのは2023年までなので注意しましょう。
少額で投資にチャレンジできるNISAは、投資家として成長したい初心者の方におすすめです。最初の5年間は低リスクな商品をいろいろ試し、投資の経験を積んでいく期間にしましょう。
少子高齢化がますます進むことが予想される将来、定年退職後に夢の年金生活が送れるとは限りません。特に女性はライフスタイルの選択肢が広く、年金支給額にも幅があります。
大学卒業後、独身のまま定年まで働いた場合の平均年金支給額が14万円ほど。それに対し、社会人として2、3年働いた後に寿退社して専業主婦になった場合、平均年金支給額は7万円前後です。将来はさらに金額が下がったり、その差が広がったりしているかもしれません。
このような不安を払拭するため、投資をして自分でコツコツと「自分年金」を準備する「財テク女子」が増えています。
NISAの開始をきっかけに、女性向けの少額投資のセミナーも増えてきました。今が投資の始めどきとしては最適ではないでしょうか?
少額から始めることができ、制限内の投資に対する利益に課税されない仕組みがNISAです。
さまざまな銀行や証券会社からNISA口座を開くことができますが、それぞれ取り扱っている金融商や手数料が違うため、事前によく調べて比較・検討することをおすすめします。
NISA口座を開設することができる2014年から2023年の間にNISAを始めて、投資初心者として、あるいは財テク女子として将来のための資金運用について考えてみましょう!
投資と言えばNISAと並んで思いつくのが「株」。でも、「初期費用はかかる?」「本当にお得なの?」などわからないことが多く、なかなか手が出せないという人も多いのではないでしょうか。 ここでは、バラエティ番組でも人気の『株主優待のプロ』桐谷広人さんに、株をもっと楽しむためのポイントと、生活に役立つ活用術を教わりました!