学びのトピック、盛りだくさん。
  • facebook
  • twitter

2016.08.09

8月12日は「ペルセウス座流星群」を楽しもう!

8月12日は「ペルセウス座流星群」を楽しもう!

冷え込みが少なく、夜でも屋外で過ごしやすい夏は、星空観察のベストシーズン。夏休みに旅先や帰省先で美しい星空に出合うチャンスもあるでしょう。そこで今回は、All About「宇宙・天体」ガイドの景山えりかさんに、夏の星空の魅力と楽しみ方について教えてもらいました。

  • ブレイク

1年のうちで一番美しい天の川が見られるのは夏!

1年のうちで一番美しい天の川が見られるのは夏!

夏は、1年のうちで天の川がもっとも明るく、幅広く輝く季節。夏休みに海や山などに出かける機会があったら、ぜひとも夜空を見上げてみてください。ふわっと白く発光している天の川と、夜空の暗さのコントラストが、幻想的な光景を見せてくれますよ。

街灯りに照らされた明るい夜空では、それが見られないのが残念ですが、天の川に沿うようにして「夏の大三角」と呼ばれる明るい星々が位置しているので、市街地でも天の川の存在を感じることはできます。

もしも双眼鏡や望遠鏡を持っていたら、天の川が流れている方向にレンズを向けてみましょう。そこには無数の星の点々が見られるはずです。川面のようなキラキラとした輝きは、不思議と涼やかさをもたらしてくれます。

「ペルセウス座流星群」で星降る夏の夜を体験

「ペルセウス座流星群」で星降る夏の夜を体験

星空を眺めていると、思わず歓声を上げてしまう瞬間があります。それは、流れ星を見つけたとき。流れ星の多くは散発的なものですが、毎年決まった時期に空の一定方向からたくさんの流れ星が出現します。これが「流星群」です。

2016年2月の時点で確定している流星群の数は、なんと112! 365日(1年)を112で割ってみると、3日に1度は流星群が見られる計算になります。ですが実際は、流星の出現数が多い流星群とそうでないものがあり、頻繁に見られるわけではありません。

活動が活発な流星群としては、1月の「しぶんぎ座流星群」、8月の「ペルセウス座流星群」、12月の「ふたご座流星群」が有名です。これらは三大流星群と呼ばれ、毎年たくさんの流星を出現させることで知られています。

なかでも、毎年8月13日頃にピークをむかえる「ペルセウス座流星群」は、明るい流星が多く、注目度ナンバー1。観察条件がととのえば1時間あたりに40個以上の流星が見られるともいわれ、見応え満点です。

2016年は、8月12日(金)に活動がピークを迎えると予想されています。宵のうちは夜空に上弦の月が輝いていますが、日付が変わる頃には沈んでしまうので、月明かりの影響は心配ありません。夜空を見上げるタイミングは、12日の夜から13日の夜明け前までがベストです。

流星群観察の3つのポイント

流星群観察の3つのポイント

流星群を楽しむには、いくつかのポイントがあります。

【ポイント1】 空を見上げる場所

・人工の光がないところ
人工の灯りがあると見える流星の数は激減。なるべく外灯の少ない場所へ。

・高い建物がなく、ひらけたところ
視界がさえぎられることのない、ひらけた場所がベスト。ビルの屋上や公園、河原、土手など、安全に長居できる場所を選んで。


【ポイント2】 空を見上げるシチュエーション

・レジャーシートを敷いて寝転ぶ
立ったまま夜空を見続けるのはつらいもの。安全な場所にレジャーシートなど敷き、寝転んで見上げるのが一番ラクチン。ほかにも、夜空を見上げる場所に応じて、安全確認や虫よけ対策など、観察環境を整えるようにしましょう。


【ポイント3】 流星の探し方

・方向は気にせず、空の広範囲を見渡す
流星は夜空のどこにでも現れます。空の一点(一方向)を見つめるよりも、広く見渡すようにするのがコツ。

・少なくとも15分は夜空を眺める
瞳が夜空の暗さに慣れるまで、最低でも15~30分は夜空を眺めて。

まずは「夜空を見上げること」からはじめましょう

まずは「夜空を見上げること」からはじめましょう

星空という言葉から何を連想しますか? きっと、満天に輝く星々や天の川を思い浮かべる人が多いと思います。ですが、それだけが星空ではありません。自分の住む街に広がる夜空にも目を向けてみてください。「市街地だから星は見えない」と決めつけないで。六本木や銀座といった都会でも、星を見ることはできます。手軽に星を楽しむ方法があるとすれば、それは「夜空を見上げること」です。簡単なことですが、何かと忙しい毎日を過ごしていると、意外とできないことですよね。

夜中にパソコンやスマホの画面に夢中になっているとき、頭上には星が輝き、流星が出現しているかもしれないということを忘れないでください。

今回ご紹介したペルセウス座流星群は、活動のピークから日が離れるほど流星の出現数は少なくなるものの、8月7日頃から15日頃までは普段よりも流星が多く見られるといわれています。どんな場所でも可能性はゼロではありません。「夜空を見上げる」という簡単な行為を意識するだけで、流星に出合うチャンスはぐんと広がりますよ。

宇宙広しといえども、まったく同じ流星に出合うことは二度とありません。流星との出合いは、一期一会。それは、この夏一番の思い出となるはずです。

【執筆者プロフィール】

景山えりか(かげやまえりか):
All About「宇宙・天体」ガイド。星の文筆家。暦文化研究家。「星空を人生の一部に」をモットーに、ウェブメディアや雑誌に多数執筆。星空や宇宙の魅力と、天体ショーの楽しみ方などを伝えている。著書に『自然とつながる暮らしかた 空の向こうは 私のうちがわ』(講談社)、監修CDに「Moon Healing」(Della)がある。

学童? 実家? 宿題は?
小学生の子どもを持つ共働き家庭の、夏休み事情

学童? 実家? 宿題は?<br> 小学生の子どもを持つ共働き家庭の、夏休み事情

せっかくきれいな星空を見上げるなら、我が子にも見せて夏の思い出にしたい、と思う方も多いのではないでしょうか。
でも、夏は楽しいイベントばかりではありません。特に共働き家庭の場合は、夏休みなどの長期休暇になるとイレギュラーな要素が増え、考えなければならないこともたくさん!子どもの世話は誰がするのか、宿題の進め方、キャンプなどの習い事、帰省や旅行……など、 パパママのリアルな声を聞きました。

続きを読む

  
関連特集
facebook
twitter
line