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2016.11.04

季節の変わり目は薬膳を味方に!秋の習慣にしたい美肌スムージー

秋は寒さに向かっていくので、身体の中に陰の気が溜まりがち。身体の不調と同時にお肌の不調も気になる季節です。何かとトラブルが多い秋に、身体の潤いを補ってくれる薬膳スムージーを試してみませんか?今回は、身近な食材で作れる「美肌スムージー」を紹介します。

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乾燥や空咳、便秘など、秋は潤い不足でトラブルがち

今回メニューを考案してくださったのは、漢方&薬膳アドバイザーの杏仁美友さん。実際にスムージー作りを実践する前に、まずは夏から秋の季節の変わり目の特性と、起こりやすい不調についてお聞きしました。

「夏の終わりは、冷房などの影響で乾燥が気になる人も多いでしょう。のどや肌・髪・粘膜の乾燥・空咳・便秘などに注意が必要です。また、気温や湿度が高いと体温を下げるために汗をかきますが、必要な水分を消耗するだけでなく、体を動かす原動力の『気』=エネルギーも一緒に出てしまうといいます。そのため、だるさやめまいを感じたり、やる気が出ないなど、気の消耗によるトラブルも出やすくなります。夏から秋、秋から冬など、季節の変わり目は脾(消化機能の総称)が弱まりやすいのも特徴です。食欲不振、胃もたれ、下痢、膨満感などにもなりやすいです」(杏仁さん)

病院に行くほどでもないけれど、なんとなく不調を感じる…。杏仁さんいわく、こんな時こそ日々の生活に薬膳を取り入れるのが有効的とのこと。

「薬膳とは、その人の体質や季節、テーマに合わせたオーダーメイドの食事を指します。現代栄養学とは物差しが異なり、身体に作用する食材の寒熱性(後述)や、体内を巡る気血水(体内エネルギー・血液・体液)のバランス、どの臓器に影響するかなどを加味します。また、その人の体質とともに季節に寄り添うことを重要視します。それぞれの季節に沿った養生法があるので、自然の流れに逆らわないことも大切です。

日本には四季があり、旬のものをとることで大地のエネルギーをチャージすることができます。季節に特化したトラブルを解消するものは、やはり旬の食材に多い傾向が。夏から秋は前述したような不調を感じやすいので、うるおい補給してくれる食材や、消耗した気を補う食材を選んでとるようにしましょう。脾(消化機能の総称)の機能が衰えがちなので、消化機能を高める食材や食事もオススメなんですよ」(杏仁さん)

なお、薬膳の考えは中国伝統医学の理論がもとで中国から伝わったものですが、タイプに合えば調理法は中華に限らず、和食、イタリアンなどにも活かせるのだそうです。

元気がないときはお米や肉、水分を補うには白いもの!

では具体的に何を食べるのが効果的なのでしょうか? 秋に積極的に摂りたい食材を症状別に教えてくださいました。

<気の消耗に効く食材>

※『気』=エネルギーが消耗すると、だるさやめまいを感じたり、やる気が起こらないといった症状が起こります。
穀物、イモ類、豆類、ナツメ、卵、豚肉、鶏肉、イワシ、ウナギ、タコ、干し椎茸など

<脾の働きを高める食材>

※脾(消化機能の総称)が弱まると、食欲不振、胃もたれ、下痢、膨満感などが起こります。
イモ類、豆類、栗、ハスの実、ショウガ、にんじん、キャベツ、リンゴ、スズキ、鯛、砂肝など

<水分を補う食材>

※のど・肌・髪・粘膜が乾燥したり、空咳や便秘が気になる場合は、水分を補うことが必要です。
白きくらげ、牛乳、豆乳、豆腐、ヨーグルト、長いも、黒豆、トマト、いちじく、梨、梅、カモ肉、すっぽんなど

ここで1つ注意すべき点は、食べ物の「食性」を知っておくこと。「食性」とは食材が身体に作用する寒熱性のことです。

「食べ物には身体を冷やすものと温めるものがあります。その程度により、寒性、涼性、温性、熱性、そして温にも涼にも偏らない平性という五性に分けられます。冷え性の方や寒い冬には主に肉や香辛料などの温熱性のものを、暑がりの方や暑い夏は主に野菜や果物などの寒涼性のものを食べると、身体のバランスが整いやすいです。なお、お米やじゃがいも、トウモロコシなどの主食になり得るものは平性が多いです」(杏仁さん)

例えば、同じ症状の人が同じものを食べても、みんな良くなるというわけではありません。自分の体質に合ったものを摂取するほうがバランスが整いやすいというわけです。

うるおい補給でリカバリー!女性にうれしい「美肌スムージー」

薬膳と秋に摂りたい食材について学んだところで、今回は身体の潤いを補ってくれる「美肌スムージー」の作り方を教えていただきました。

「美肌スムージー・黒ゴマシェイク」の作り方 (2人分)

<材料>

黒ゴマ…大さじ1
きなこ…大さじ1
黒砂糖…大さじ1
牛乳…200cc(豆乳でも可)
クコの実…適量

<作り方>

1.ミキサーにクコの実以外の材料を入れ、なめらかになるまで撹拌する。
2.器に移し、お好みでクコの実をのせる。

<期待できる効果>

肌のカサカサ、貧血、血色の改善、目のかすみ、便秘など

「水分やミネラルを補う牛乳に、血を補いうるおい成分をアップさせる黒ゴマやクコの実を加えました。
空気の乾燥で失われがちな水分を補うとともに、臓腑や肌、髪に栄養を与える効果が期待できます。クコの実はドライアイや眼精疲労にもよく、「食べる目薬」といわれるもの。日ごろから摂取するといいでしょう。きなこは大豆が原料で、大豆は元気をつけるので疲れやすいときにおすすめです。入れることでコクが増して美味しさアップ!胃腸の機能を向上させる作用も加わりますよ」(杏仁さん)

また杏仁さんいわく、「飲むのはどのタイミングでもOKですが、毎日少しずつ続けるのが大切です。便秘対策なら夜飲むのもオススメですよ」とのこと。ぜひ毎日続けてトラブル知らずの美肌を目指したいですね!

取材・文/河辺さや香

【取材協力】

杏仁美友(きょうにんみゆ)さん
漢方や薬膳で自身の体調不良が改善したことをきっかけに、本格的にこの分野を学ぶ。大学の薬膳講師、レストランの薬膳メニュー監修、商品開発、企業の講演会、料理教室開催などのほか、テレビや雑誌などでも幅広く活動中。「こころに漢方を、くちびるに薬膳を」をモットーに、身近な食材を使ったカンタン薬膳やわかりやすい漢方の知恵を紹介し、好評を得ている。

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