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2016.04.01

暇な女子大生が整理収納アドバイザーに挑戦! 暇だから資格の勉強を始めてみた ~友人のお部屋を片付ける編~

「暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ」で人気の文筆家:暇な女子大生が、ユーキャンの整理収納アドバイザーの2級に見事合格しました! 今回は、友人の部屋を片付けに行ったようですが......?

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「無理だ……」

綺麗な青空をぼんやりと眺めながらそう思った。

ユーキャンで「整理収納アドバイザー1級・2級講座」を受講し始めてから数ヵ月。巷で言うところの「汚部屋」な自室をキレイにし、2級の資格も取得したわたしに降りかかって来た次なる試練は「人の家を片付ける」というものだった。

「こっちです」

今回の企画に協力してくれるのは最近友人になった会社員M美。

「わたしの部屋も、散らかってるんですよね……」

飲みの席でそう漏らす彼女に、その頃ちょうどいい汚部屋の持ち主を探し回っていたわたしはすかさず「片づけさせてもらいたいんだけど」と打診した。まだ会って2回目でそんなことを言うわたしもわたしだが、何の迷いもなく「いいですよ」と返すほうも返すほうだと思う。

しかし直前になって不安が襲ってきた。テキストで整理収納のいろはを学び、一応自分の部屋で実践はしてみたものの、人の部屋の整理収納となると話は別だ。

その人が何を大事にしていて、どんなものならゴミだと思うのか。部屋をどんな風に使っていてどういう思い入れがあるのかなど部屋に対する価値観は人それぞれだし、自分とは真逆な可能性がある。

それに時間の問題だ。平日は夜遅くまで働き詰めな彼女の貴重な日曜日をもらっていることを考えると、週をまたいでまでダラダラ作業することは憚られる。決戦は今日1日のみ。実家住まいということもあり、夜遅くまで入り浸ることもできないので実質は数時間といったところだろう。

怠惰な自分を奮い立たせながら自分の部屋を綺麗にした時はゆうに1週間以上の日数がかかった。

『やっぱり無理だ……』

引き返そう、今ならまだ間に合う。……自分の後ろ向きな思いとは裏腹に、わたしの足は彼女の部屋へと続く階段を踏みしめていた。

「お客さんが来るの久しぶりだからちょっとだけ片づけちゃいました」と言うM美のうつくしい顔と全然結びつかないこの部屋は、しかしどこか懐かしさを感じさせた。

まずは聞き取り調査(=ヒアリング)である。ここが整理収納アドバイザーの一番の肝だ。

家族が部屋の事をどう思っているのかや、片づけには協力的なのか。
部屋で過ごす時間帯や、休日のどのくらいの割合を掃除に充てることができるのか。
住んでいて困るところ、もっとこうしたいと思うところなどを徹底的に聞き出す。

<彼女の場合>
・家族からの整理収納への協力は見込めない
・部屋で過ごすのは寝るためだけ、それも彼氏の家に半同棲しているので週2,3日しかこの部屋にはいない
・掃除機をかけるのは3,4カ月に一度。テーブル付近のメインスペースのみ
・買い物を頻繁にするほうではないが、貰い物が多い
・よく買うものといったら漫画くらい

ということだった。

「週のほとんどは彼氏の家で過ごしてるから、正直この部屋はどうでもいい」というM美の言葉を聞いた時はもう何もかも放り出して帰ろうかと思ったが、「本当にここがこのままでいいと思う?」「この部屋がキレイだったら人生がより快適になると思わない?」としつこく洗脳、いや説得してみたところ少しずつ片づけの意欲を見せ始めた。

M美「確かにもっとキレイだったらストレスなく過ごせると思う。今は部屋が汚くてイライラする。机の上とか、本棚とか……

アイドルの写真集が祭壇のように祀られ、その両脇には100万円貯まる貯金箱そして酒が並ぶこの場所はもはや「知識の泉」としての本棚の機能を奪われたあらゆる欲望の吹き溜まりであった。

この部屋の負のオーラの大半を司っているこの本棚を今日は整理収納することに決めた。

予想通りガッツリ賞味期限の切れている酒類。

この貯金箱、バラエティショップなどでよく見かけるが、これで本当に100万貯めてる奴を見たことがない。

M美「実はこれ、誕生日に友だちからもらったんですよ。プレゼントでこの貯金箱選ぶセンスどう思います……?」

人望が厚く友人も多いM美は貰い物を捨てられず全部保存してあったのだ。

友だちに貰った謎の貝殻アクセサリー。

知人が大量買いしたものを譲り受けたアイドルCD。

以前働いていたバーでお客さんからもらったという手作りブレスレット。
「暇女さん、いります?」って聞かれたけど、なんだか色々な念が込められていそうだし着けたくない。

先ほどのブレスレットおじさんはブレスレットのみに飽き足らずオーディオアンプまで手作りしてM美にあげていた。手作りのアンプをもらうってどんな気持ちなんだろう。渡したおじさんも、どんな気持ちでこれを渡したのかが気になる。喜ぶと思ったのだろうか?

転職前の会社でもらったプチ表彰状みたいなやつ。

「人からもらったのでその厚意を無にできない」という気持ちは「しがらみ」といって、モノを捨てられない要因の一つになる。

贈り物というのは大抵が「人にあげる」という行為に満足しているだけの場合が多いので、もらった側がいつまでも部屋に残しておく義務はない。いらないと思ったら一言「ありがとう」と感謝の気持ちを告げ、ゴミ袋に入れてしまおう。

彼女の部屋には同じようなクマのぬいぐるみが死屍累々と打ち捨てられていたので理由を聞いてみると、「一時期UFOキャッチャーにハマっていてその頃ゲットした物なんだけど、ぬいぐるみは魂が入っていそうだから中々捨てられなくて……」とのこと。

「祟りなんかが怖くてぬいぐるみや人形を捨てられない」という「迷信」も、モノを捨てる上での見えないハードルとなる。

汚い部屋の隅でいつまでも転がっているよりも、しかるべき処理をされたほうがぬいぐるみたちも喜ぶと思う。どうしても捨てるのに抵抗のある場合は寺や神社に納めたり、人形に目隠しをして捨てるなど、自分が納得できる方法で手放そう。

買い物好きでもないのに「なぜかモノがどんどん増えていく」という人は「モノを増やす(買う、もらう)のは簡単だが、モノを減らす(分別してゴミの日に出す、リサイクルショップに持っていく)には倍以上のエネルギーが必要」ということを心に留めておくとよい。

本棚に置いておくにふさわしくないモノをどんどんどかしていくと、奥から彼女も忘れていた過去が顔を出した。

彼女がDV彼氏と付き合っていた頃のシステム手帳だ。数ページに渡って綴られた「別れたい」という文字を見つめているとこちらまで暗い気持ちになってくる。

アメリカ警察が凄惨な事件に遭遇した子どもに描かせる絵みたいなイラストもあった。相当追い詰められていたのだろう。捨てるべきだ。今すぐ捨てたほうがいい。

「これを見ていると、今がどれだけ幸せか分かる」

そう言う彼女はなぜか笑顔だった。大事そうに箪笥にしまい込む彼女をわたしは止めることが出来なかった。

こちらがゴミだと思っているモノでも相手にとっては宝物の場合がある。整理収納アドバイザーは基本的にクライアントの価値観を尊重しなければならない。

最初は「わたしって捨てられないタチなんで、多分片づけとか向いてないんですよね……」と言っていた彼女だが、「これもいらない。これも……」と、どんどんモノを捨てるようになっていった。彼女の唯一の趣味の漫画本も、「もうこれ読まないし売ろうかな……」と紐で結び始めた。気づけば棚は空っぽになった。

ただ写真を見てお分かりになるかもしれないが、埃がもうもうと舞っている。先ほどからわたしのアレルギー性鼻炎が本領を発揮し始めた。これは早めにケリをつけなければ……。

プチ表彰状が入っていたフレームに友だちとの写真を入れて写真立てとして再利用することを提案。猫も喜んでるみたい。

残しておくべき必要な本と文房具、楽しい思い出で彩られたスッキリとした本棚ができた。これで仕事に必要な本も簡単に取り出せる。

本棚と床に転がっていたぬいぐるみだけでこれだけのゴミが出た。

「これを機にクロゼットや机の上も整理収納します」と彼女。そう、整理収納アドバイザーとは単なる清掃人ではなく、クライアントに整理収納のノウハウを教え、自発的にキレイを保つよう促すのが仕事なのだ。週に2.3回しか帰らない家でも、片付いているほうが絶対に快適だし、精神も安定する。全身鏡の前に化粧品をバラバラで直置きしてる女はどんなに化粧しても綺麗にはならないと思う。

↑最終的にとても懐いてもらえた猫と、妙齢の婦女子なのに左右バラバラの靴下を履いてきたわたし。

これからは鼻炎持ちのためにも、自分と猫の健康のためにも、窓は頻繁に開けて換気をしてほしい(彼女は部屋の窓を開けたことがほとんど無かったという)。

<結果>
・「ぬいぐるみを捨てるとバチが当たる」という迷信から抜け出せた
・人から貰ったモノも要る・要らないの判断ができるようになった
・「自分は捨てられない人間なんだ」という思い込みを辞められた
・整理収納が楽しいと思えるようになった
・過去の嫌な思い出を振り返ることで現在の幸せを確認できた

整理収納の後に2人で食べたラーメンは、美味しさもひとしおだった。目の前で彼氏の話をするM美の表情は、朝に会った時よりも数段明るくなっていた。

部屋をキレイにしてよかった5つのこととは?

M美さんの汚部屋を見事キレイに整理することができた暇な女子大生さん。M美さんの整理収納に対する意識も大きく変えることができたようですね。暇な女子大生さん自身も、整理収納アドバイザーの勉強をしながら自分の部屋をキレイにすることで、自分自身のある変化を実感したのだとか。その変化とは……?

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