「日本人は働き過ぎ」なんていう言葉、よく耳にしますよね。それもそのはず、世界25カ国で調査した有給休暇取得率はなんとワースト2位(2014年)! 年間平均20日の支給に対し、取得は50%の10日。ちなみに、2013年から過去6年はワースト1位でした……。
では、世界の有給休暇の取得状況はどのようになっているのでしょうか? 有給休暇取得率ランキングを見てみましょう。
<有給休暇取得率(取得日数/支給日数)>
1位:ブラジル 100%(30/30日)
1位:フランス 100%(30/30日)
1位:スペイン100%(30/30日)
1位:オーストラリア 100%(25/25日)
2位:香港 98%(14/14.3日)
※エクスペディア調べ
1位の国々は取得率が100%と、実に羨ましい結果です。しかもブラジル、フランス、スペインの支給日数は30日! 毎月2.5日も有給が取れるなんて夢のような話ですね。
そんな中日本では、有給休暇取得率ワースト1位という事態を憂慮してか、2016年の4月より、企業に有給取得の義務が課せられる予定です。仕事のしすぎで身体を壊し、長期休職……なんてことにならないためにも、適度に有給を使っていきたいものです。
有給休暇取得率の低い日本でも、有給を積極的に取れるよう、とってもユニークな休暇制度を設けている会社がありました。
・年間休日140日! 未来工業
「日本一社員が幸せな会社」として有名な未来工業は、年間公休が約140日と破格の多さ! 年末年始と夏季休暇は10連休以上、さらに休日の間に挟まれた平日を公休にしてしまうのだそうです。残業が禁止されている同社では、少ない就業時間の中で仕事を終わらせられるよう、社員が能率を上げることを期待しています。
・2時間単位で取得可能な「クオーター休暇」 アウンコンサルティング
2時間単位で休暇を取得できるこの制度は、社員の仕事とプライベート両立支援のために導入されました。午前中と夕方に利用されることが多く、自分や家族の病気、怪我の療養・看病、子供の学校行事などに活用されています。8割近い社員がこの制度に満足しているとのことでした。
・休みを取れば5万円支給「アニバーサリー休暇」 リクルートキャリア
年に1回、連続4日以上の有給休暇を取得すると、アニバーサリー手当金として5万円が支給される制度。社員が健康に活き活きと働くために、有給休暇の取得促進を目的として導入されました。
どんな企業で働いていても、有給休暇はきちんと取りたいですよね。でも「上司に言いづらい」「周りに迷惑がかかるかも」と言った理由から、なんとなく取得しづらいのも実情。そこで、スムーズに休みが取れるよう、上手に有給休暇を取得するポイントを紹介します。
・前もって申請しておく
スケジューリングをしっかり行い、可能なら1ヵ月前には休暇を申請しましょう。早めに申請しておけば、自分も周囲の人も仕事の調整ができので、協力も仰ぎやすくなります。前日や当日にいきなり休みを伝えることは、周囲に迷惑がかかってしまいますので、避けたほうがよいでしょう。
・引き継ぎをきちんとする
自分の休暇中に仕事を引き継いでくれる人に、仕事の内容をきちんと説明しましょう。進行中の仕事や進捗状況、作業内容、各連絡先など、必要なことは全て伝えてください。また取引先にも、自分が休暇を取ること、代理の担当者などについて一報を入れておくと作業がスムーズです。
・もしものために、連絡がつくようにしておく
休暇中くらい仕事のことは忘れたい! と思うのは当然のこと。でも、休暇中に緊急の案件やトラブルなどが生じた場合、対応できないと周囲に多大な迷惑をかけたり、休み明けに状況が悪化していたりするかもしれません。連絡先を知らせておけば、周囲の人たちも安心してあなたを見送ってくれるでしょう。
いかがでしたか? 有給休暇は働く人の精神・肉体の疲労回復のために法律で保障された制度です。毎日の仕事を頑張るためにも、休みを取ることはとても大切なことです。有給休暇を上手に利用してリフレッシュし、日々の仕事を効率よく進めましょう。
また、「日々の仕事の中でステップアップしたい!」という方は、成功者たちが共通して行っていた5つの習慣をどうぞ!