「伝えたい」という気持ちが先走って、1ページの内容が詰め込みすぎになっていませんか? 内容を詰め込みすぎると、重要なポイントが埋もれてしまい「結局、どういう話だったっけ?」となりかねません。今回は、わかりやすくスマートな資料をパワーポイントを使って作成するテクニックをご紹介。4つのポイントを押さえて、「出来る人」を目指しましょう!
【1】ワンスライド・ワンメッセージになっているか
ワンスライド・ワンメッセージとは、一枚のスライドに、そのスライドで伝えたいメッセージは二つ以上盛り込まない、という法則のことです。
色々な情報が入っていると聞き手が混乱してしまい、本当に伝えたい情報が伝わりません。メッセージをわかりやすく伝えるためには、一つのスライドには伝えたいこと一つのみを記載しましょう。また、伝えたいメッセージと関係が薄い文章や図などはスライドから省くようにしましょう。シンプルなメッセージを一つ一つのスライドで説明をすることによって、話の流れやポイントを理解しやすくなり、相手をグッと惹きつけることができます。
【2】主張は明解になっているか
「私の言いたいこと、察してね!」これでは出来る人にはなれません。相手にどうなってほしいのか、どんなアクションをとってほしいのかを明解にすることが大切です。そのために「主張したいこと」は、資料の最初にもってきましょう。そうすることで、この資料が何を伝えたいのかをはっきりと伝えることができます。そして、主張の次は理由を示しましょう。「なぜか」という根拠を示すことで、簡潔でありながら誤解のないメッセージを伝えることができます。
推敲をかさね、本当に伝えたい事を見極めるために資料を磨き上げることも大切。不安なときは、はじめて読んだ人にも伝わる資料になっているか客観的に読み返したり、他の社員に見てもらったりして、精査をしていきましょう。
【3】数的データは視覚的にわかりやすくなっているか
出来る人の話は説得力にあふれています。なぜなら、そのメッセージに根拠があるから。誰もが納得できる根拠を示すためには、数的データを活用しましょう。
しかし、数字のみが羅列されると、資料が読み取りづらくなってしまうので、棒グラフや折れ線グラフ等で、データが示す情報をわかりやすく見せることを心がけましょう。パワーポイントではたくさんの種類のグラフを作ることがでるので、伝えたい主張にあわせて、グラフを使い分けるのがポイントです。まずはよく使われる4つのグラフをマスターしましょう。
<棒グラフ>
量の大小や増減を棒の高さで表せるので、データの推移や比較、順位などを視覚的にわかりやすく伝えることができます。地域ごとのデータなど、項目間を比較したいときにオススメ。
<折れ線グラフ>
項目がどのような時系列で変化しているのか、ひと目でみることができます。月ごとの売上高の変化など、連続した時系列の変化をまとめたい時に便利。
<円グラフ>
全体の中での各項目の構成比を表すことができます。全体をもとにした割合を直感的にみることができるので、男女比などの構成比や、どのくらいの比率でシェアを占めているのかを表すのにオススメ。
<帯グラフ>
長さを揃えた棒を並べて、それぞれの構成比を比較したり、相互の関係を示したりすることができます。円グラフとは違って縦にグラフを並べて、項目ごとの内訳を時系列ごとに比べることもできるので、売上の割合など、各部分の項目の大小を表したりするのにぴったり。
【4】コンパクトにまとまっているか
資料の分量は、読み手を疲れさせず、最後まで興味深く読んでもらえるように調整するのが、出来る人のポイントです。資料に必要なのは量ではなく質。資料には伝えたいポイントだけを漏れなく記載し、ちょっとした補足事項は口頭で説明することで、相手にもわかりやすくコンパクトな資料になります。
また、長い文章は極力避けて、一つの文章を短くするか、あるいは箇条書きにするよう心がけるのもテクニック。このように取捨選択を考えて資料を作成していくことで、全体的にコンパクトになるだけではなく、伝えたいこと絞り込まれていきます。
資料作成のテクニックを使っているのに、まだいまいちわかりにくい……。
そんなときは、フォントサイズや色づかい、改行位置など、本当にちょっとした『コツ』が足りないのかもしれません。そこでここでは、 パワーポイントで資料を作成する際のコツを、さらに細かくご紹介します。