生産国がすぐに分かる方法として、商品表示ラベルの確認が挙げられます。市販のコーヒー豆であれば、裏面のパッケージに「生豆生産国名」が記載されているため、チェックしてみましょう。
また、コーヒー豆が栽培しやすい環境であるコーヒーベルト(赤道をはさんで南北緯25度の間)では、現在約70ヵ国がコーヒー豆を栽培しています。以下では、コーヒーベルトで栽培しているコーヒー豆の特徴を生産地域別にまとめました。
南北アメリカ地域の中でも、ブラジル・コロンビア・ジャマイカ・ハワイのコーヒー豆は人気があります。
ブラジルでは、地域や農場によってコーヒー豆の大きさが異なりますが、全体的に味のバランスが取れた飲みやすいコーヒー豆が採れます。特に、サントス港から出荷される「ブラジル・サントス」は、香ばしくて雑味がないコーヒー豆として人気です。
またブラジル産のコーヒー豆は、中煎りにすることにより柔らかな味わいになり、深煎りで力強い苦味が出てくることも特徴で、ブレンドのベースとしてよく使われます。
コロンビアは世界3位のコーヒー豆生産国として知られており、コロンビア産のコーヒー豆はマイルドコーヒーとして重宝されています。とても飲みやすく、柔らかい酸味により絶妙なバランスを保っていることが特徴です。
その中でも、「エメラルドマウンテン」は深いコクと甘味があり、高級豆として知られています。グアテマラ・コスタリカ・メキシコ・ペルーなどで生産されるコーヒー豆も、コロンビア産と似た味わいを楽しめます。
カリブ海に浮かぶ島国、ジャマイカにあるブルーマウンテンは、世界的に名高いコーヒー豆の産地。ブルーマウンテンで収穫されるコーヒー豆は、軽い口当たりとなめらかな喉ごしが特徴で、コーヒー独特の渋みが苦手な方にオススメのコーヒー豆です。
ハワイ島で収穫できるコーヒー豆は、甘い香りと爽やかな酸味が特徴です。飲みやすいのですが、人によっては酸味が強いと感じてしまうため、選ぶときには注意してください。
南北アメリカ地域のコーヒー豆は、比較的飲みやすい品種が豊富です。しかし一方で、酸味に物足りなさを感じる方もいるでしょう。そんなときは、アフリカのコーヒー豆をオススメします。
アフリカのエチオピアで収穫されるコーヒー豆は、フルーツのような甘酸っぱい香りと、コクのある酸味が特徴です。エチオピアのコーヒー豆は「モカ」とも呼ばれており、有名なコーヒー豆の1つです。
タンザニアのキリマンジャロで収穫できるコーヒー豆は、強い酸味と口いっぱいに広がるコクが特徴です。ケニア産のコーヒー豆でも、タンザニアのような力強い酸味のコーヒーが楽しめます。
インドネシアは、世界4位のコーヒー豆生産国として知られています。特にスマトラ島で収穫できる「マンデリン」は高級豆といわれており、強い苦味と濃厚な味わいが特徴です。ブラックコーヒーで飲むのがオススメですが、カフェラテやカフェオレといった飲み方にも適しています。
ジャワ島で収穫できる「ジャワ・ロブスタ」は、苦味と渋みが強いことが特徴です。苦味が好きな方はストレートでも構いませんが、どちらかといえばブレンド向き。ジャワに限らず、ロブスタ種はブレンドされている方が飲みやすいでしょう。
アジア近辺では、インドネシアの他にもベトナム、インド、パプアニューギニアのコーヒー豆も人気です。自分に合ったコーヒーの苦味を探している方ならば、アジア産のコーヒー豆も試してみてください。
同じ生産国でも、収穫場所や環境によってコーヒーの味や香りが変わります。生産国による豆の違いを知ることで、コーヒーライフがもっと楽しくなるでしょう。
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