夏に旬を迎える野菜といえば、トマトやキュウリ、インゲン、枝豆、トウモロコシ、なす、ピーマン、ゴーヤーなど。夏に採れる野菜はどれも色鮮やかで、食べても眺めても元気が湧いてきますよね。旬だと店頭価格はお手頃になり、家庭菜園でも比較的育てやすくなります。もし自宅で野菜が採れたら、新鮮なうちにいただきましょう!生で食べたりサッとゆがいたりするなどのシンプルな調理法で、豊富な栄養素を余すところなく取り入れられます。なすやピーマンは油との相性が良いため、炒め物や天ぷらにしても良いですね。
果物はサクランボに始まり、スイカやメロン、桃などが食べごろになります。みずみずしくジューシーな味わいは、夏の暑気払いにもぴったり。また、魚介類ならアジやアナゴ、ウナギ、カジキマグロ、カンパチなどが旬です。
夏の食材は、トマトやキュウリに代表されるように、水分やカリウムが豊富な食材が多いのが特徴です。効率的に水分補給をして、カリウムで体にこもりがちな熱を排出し、代謝をスムーズにできる点が、暑い季節に向いているのです。
四季に応じて体調を整えられるよう、旬の食材にはその季節に見合った栄養素が含まれていることが分かります。他にも、滋養豊富なウナギやアナゴなどは夏バテ予防に活躍します。
ここでは、7月~8月が旬の夏の食材をおいしく食べられる料理についてご紹介します。
生野菜サラダ
夏野菜は、生食に適したものが多いことも特徴です。新鮮な状態でいただき、暑さでほてった体を程よく冷やしてあげましょう。
うな重
土用の丑(うし)の日の行事でも知られる、夏のスタミナ回復メニューです。良質なたんぱく質や不飽和脂肪酸、ビタミンAを豊富に含むウナギは、暑さによる疲労を回復させ、体力を消耗した体をいたわってくれます。
江戸時代から日本人に広く愛されている夏のウナギですが、実は冬のウナギよりも脂が少なめ。程よい脂の乗り具合が暑い夏でも食べやすく、食べる時期に関するこだわりにも先人の知恵を感じられます。
カジキマグロのマリネ
脂質が少なくパサパサしがちなカジキマグロも、オリーブオイルをたっぷり使ったマリネにすると食べやすくなります。トマトやキュウリなどの夏野菜も加え、ビネガー(酢)の酸味でさっぱりといただきましょう。ビネガーに含まれるクエン酸には優れた疲労回復作用があり、夏バテ予防にもなります。
ゴーヤーチャンプルー
ヘルシーな沖縄料理ブームから、今や夏の定番となった人気メニュー。ゴーヤーのほろ苦さが食欲を増進し、豆腐と一緒にいただくさっぱりとした味わいも暑い季節にぴったりのおいしさです。ゴーヤーにはビタミンCが多く含まれていますが、ゴーヤーのビタミンCは熱に強く炒め物にしても失われにくいことがポイント。自家栽培もしやすい野菜ですから、暑さ対策のグリーンカーテンを兼ねて自宅で植えても良いでしょう。
夏が旬の食材には、暑さでほてった体を適度に冷まし、乱れがちな代謝を正常に整えて、体の調子を取り戻させてくれる栄養分が豊富に含まれています。とかく食欲がなくなりがちな季節ですが、夏に旬を迎える食材を効果的に調理して、夏バテを予防しましょう。