幼い頃からものづくりが好きで、高校生のときにはオリジナルのLINEスタンプなどを販売していたという白水桃花さん。武蔵野美術大学に在籍中からクリエイターとして活動してきた白水さんの人気の秘密に迫ります。
「絵を描くこと、習字、裁縫、写真、文章を書くことなど、とにかく手を動かして何かを作ることが昔から大好きでした。高校生のときはLINEスタンプやiPhoneケースを、大学生になってからはアクセサリーなどを自作して販売していましたね。そこからデザインに興味を持つようになり、武蔵野美術大学に進学しました」(白水桃花さん)
繊細な感性と抜群のセンスで、大学在学中から注目のクリエイターとして活躍していた白水さん。ツイッターやインスタグラム経由で企業からの依頼が増えていったこともあり、大学2年の秋には中退してフリーランスのクリエイターに転身。現在は、デザイナーとして週に3日会社に勤務しながら、残りの日でフリーのお仕事を両立させているそうです。
「会社では企業のインスタグラム関連のコンテンツデザインを、個人では商品撮影や名刺のデザイン、イラスト作成などの仕事を並行しています。インスタグラムは高校生のときから個人的にずっと続けていますが、一番好きなSNSですね。インスタの面白さは、自分の好きな世界観を作り出せること。お気に入りのコスメやその日のコーディネート、好きなカフェを、どうしたら一番魅力的に見せられるのかな、って考えるのがすごく楽しいんです」(白水桃花さん)」
※取材当時、現在はフリーランスで活躍中。
インスタグラムのメインアカウントは現在2万5千人(2020年5月現在)のフォロワー数に。その影響力を企業も注目する白水さんに、まずはインスタストーリー投稿の基本について教えてもらいました。
インスタグラム画面上部の別枠に表示される「ストーリー」は、普通の投稿と違って24時間で消えてしまうのが特徴。どんな使い方がよいのでしょうか?
「ストーリーはいろんな使い方ができますよね。私の場合は、『髪の色を変えたよ~』という日常の報告や、好きな曲のシェア、他のSNSの新しい投稿の告知などに使っています。アーカイブ保存もできるので、カテゴリー別にストックもしています」(白水桃花さん)
基本は24時間で削除されるため、気軽に投稿できてリアルタイムのつながりを感じられるのがストーリーの強み。すぐに消えてしまうからこそ、工夫してセンスよく、インスタ映えするかを考えて作成しているそうです。
「加工アプリもたくさんありますけど、インスタの標準機能だけでも十分。手順は簡単です。まずアップする写真を決めたら、日付やコメントを入れます。このとき、載せる文字は写真に写っているモノと雰囲気が合うフォント(書体)を選ぶのがコツです」(白水桃花さん)
ポイントは、写っているモノの雰囲気や色と、載せる文字のトーンを統一させること。
「いろんなフォントがありますから、『今日のコーディネートなら明朝体っぽいのがしっくりくるかな?』『この服に合わせるなら文字もこの色に揃えよう』という感じでいろいろ試してみると楽しいですよ」(白水桃花さん)
ちなみに文字のサイズはやや小さめに、文字数もごちゃごちゃ書くより一言くらいの少なめにしたほうが、全体の印象としてはスッキリ洗練されて見えます。
二枚を比較!
(編集部作成)
(白水さん作成)
※GIFに変換して紹介のため画質が劣化しています。
編集部作成のここがNG
→ 文字の色や大きさを統一したり、日本語だけ、英語だけの表記にするとスッキリします。また、上級テクニックになりますが、タイトルっぽいものと、その他の細かい文は別のフォントを使い分けるとメリハリが生まれます。
→ 真っ直ぐに置く方が写真が綺麗に見えます。
→ キャラものはメインとしてひとつ置き、その他は文字や絵文字などにする方がスッキリ感が出ます。
さらに 「こなれ感」を演出するなら、GIFスタンプ(動くスタンプ)もおすすめです。画面を上にスワイプすると現れる「GIF」をタップして、検索欄に関連ワード(例:誕生日など)を入力すれば、そのテーマに沿ったスタンプが出てきます。
「GIFにもいろいろ流行があるのですが、最近では抜け感がある、手書き風のかわいいGIFが人気のようです」(白水桃花さん)
ちなみに白水さんオリジナルのGIFも、誰でも無料で使えるので興味がある人は試してみてください。検索欄に「nmemoji」と入力すればイラスト系が、「nmmoji」と入力すれば文字系のGIFがそれぞれ表示されるはず。シンプルでかわいい、それでいて甘すぎないから大人でも使いやすいデザインなので、デコレーションに使ってみてくださいね。
ストーリーの使い方に慣れてきたら、普段の投稿もさらにワンランクアップさせてみませんか?白水桃花さんが考える、「センスがよいインスタのルール」を教えてもらいました。
「シンプルな構図、余白を多めにとる、色数を絞る。ストーリーでも普通の投稿でも、私の場合はこの3つのルールを常に意識しています。スマホで撮影をするときには、最初からインスタ仕様と同じ、1:1のスクエアサイズで撮るようにしています。そのほうがインスタでトリミングするときに、変なところが見切れたりしないので。また一眼レフのカメラを使うときには、グリッドを表示させてレイアウトのチェックを行います」(白水桃花さん)
スクエアに撮る際に一番気をつけているのは、余白のバランスだそう。
「対象物を中心に置いて撮影したときに、左と右の余白が同じくらいになるように意識する。それだけでもグッと画面にまとまり感が出ます。スマホでも一眼レフでも、撮影画面にグリッド線が表示される設定にして、その線に合わせて撮れば、簡単にバランスが取れます。左右の幅を揃えて、かつ余白をたっぷりめにとるときれいな構図に仕上がりますよ」(白水桃花さん)
さらに、自分の好きな色やトーンを絞り込むことも、洗練度を上げるコツです。
「ちょっと青みがかった写真が好きなら、そのトーンですべての投稿を統一していく。その一点を意識するだけでも、その人独自の世界観が演出できるようになります。もちろん好みの問題なので、ごちゃごちゃしたにぎやかな感じの写真が好きな人はそのテイストで統一していけばOK。大切なのはトーンを統一させることですね」(白水桃花さん)
ちなみに、白水さんの場合はグレーがかったフィルターとホワイトのフィルターが、それぞれ交互に並ぶように意識しているそう。
白水さんが考えるインスタ上達の近道は「好きな世界観の人を見つけてフォローすること」だそうです。
「インスタグラムのいいところは、インプットとアウトプットを両方同時にできるところです。素敵だなと感じた人はどんどんフォロー&チェックして、構図や色合いを真似してみてください。いいなと思った投稿はコレクションに保存して、あとで見返しながら自分なりに工夫を重ねると、きっともっとインスタが楽しくなるはずです」(白水桃花さん)
白水さんに教えてもらったポイントを参考にして、ぜひ自分のアカウントで試してみてください。間違えて投稿してもすぐに削除できますので、失敗を恐れずに、楽しみながらどんどん加工や編集をしてみましょう。何度も投稿していくうちに自然とコツがつかめるようになるはずです!