パントン社が選んだ今年の色は、「グリーナリー」です。グリーナリーは、同じグリーン系のカラーの中でも黄色みが強く、明るい緑。春から初夏にかけて芽吹く木々の若葉や新緑の中で深呼吸し、リラックスするような心地よさを与えるとともに、人々の活力を生み出す色とされています。
パントン社は、「カラー・オブ・ザ・イヤー2017」の発表に合わせて、グリーナリーと相性の良いカラーも掲示。それは、ローズクォーツやセレニティといったパステルカラー、グレーやホワイト、ブラックのモノトーンカラー、イエローやパープルといったアクセントカラーなどです。
パントン社では「2017春のトレンドカラーTOP10」も発表。2016年から続くパステル調のトレンドを継承しつつ、鮮やかで、笑顔や自信を連想させるビタミン剤のような色味が増えています。
【1】Niagara(ナイアガラ)
リラクゼーションを思わせる、クラシックデニムのような青。
【2】Primrose Yellow(プリムローズイエロー)
温かさ、楽しさ、人々の元気や熱量を象徴する黄色。
【3】Lapis Blue(ラピスブルー)
人間の内面的な強さや自信、輝きを引き出す濃い青。
【4】Flame(フレーム)
暖かい炎のような色味で、活気を与えてくれる赤系のオレンジ。
【5】Island Paradise(アイランドパラダイス)
楽園への旅を思わせる、クールでさわやかな青緑色。
【6】Pale Dogwood(ペイル・ドッグウッド)
控えめで素直な印象を与える、柔らかく落ち着いたピンク。
【7】Greenery(グリーナリー)
苗木のように若々しくさわやかな黄緑。
【8】Pink Yarrow(ピンクヤロー)
お祭り気分を盛り上げるビビッドなピンク。
【9】Kale(ケール)
豊かな大自然を感じさせる、灰味の緑色。
【10】Hazelnut(ヘーゼルナッツ)
春に顔を出す土のような素朴な薄茶色。
パントン社のカラー・オブ・ザ・イヤーとは別に、日本流行色協会(JAFCA)が選定する日本独自の流行色も、毎年提案されています。2016年は「アースリング・ブラウン(大地のような茶色)」でしたが、2017年のメインカラーは「リーディングレッド(大胆な深紅)」です。リーディングレッドとは、強固な決断力や血の通った人間らしさを表現する色、とされています。また、日本が古来尊重してきた「赤」の役割を見直し、「和」の心を再認識するという意味も込められています。
また、メインカラーの他に、リーディングレッドに組み合わせるアソートカラー5色も選ばれています。
桜のように愛らしいピンクであるスウィートピンク、色味が濃く上品な雰囲気の紫、マナードパープルや、生命力あふれる濃い緑のジェネロシティグリーン、艶のある黒髪のようなジェットブラック、近未来を彷彿とさせるような銀色、スペースシルバーです。
リーディングレッドと同じように、アソートカラーにもはっきりとしたカラーが多く選出されました。
2017年の流行色は、世界と日本でまったく色味は異なるものの、「始まり」と「回帰」を同時に連想させる色がそろいました。また、カラー以外のところでいうと、2017年はアフリカンエスニックやボタニカル柄のアイテムがトレンドです。
今回ご紹介したトレンドカラーとうまく組み合わせたファッションで、トレンド感あふれるおしゃれを楽しみましょう。