気温が上昇する夏は、体調を崩しがちです。「調子が悪いかな……」と思ったとき、次のような症状はありませんか?
□食欲がない
□カラダがだるい
□疲れが抜けない
□よく寝られない
□あまり汗をかかない
□お腹の調子が悪い
このチェックに当てはまる症状が2つ以上あれば、要注意! もしかしたら夏バテかもしれません。
そもそも、なぜ夏バテになるのでしょう?
冷房の効いた室内と暑い戸外の温度差により、体温調節機能や自律神経が乱れる、など原因は様々ですが、夏特有の「食生活」も大きな原因の1つだと言われています。暑さが続くと食欲がなくなり、素麺や蕎麦など、口当たりのよいものばかり食べてしまいがち。それによって身体に十分な栄養が行き届かず、体調を崩してしまうのです。
夏バテ防止のために摂っておきたい栄養素は、病気への抵抗力を高めるビタミンAやストレスを軽減する作用のあるビタミンC、疲れを取ってくれるタンパク質など。ビタミンAは緑黄色野菜に、ビタミンCはトマトやパプリカに、タンパク質は肉類に多く含まれます。
今回は、栄養がたっぷりで火を使う時間も短い、暑い夏でもラクに作れるお手軽メニューをご紹介します。
●冷しゃぶの黒ごまソース
豚肉は、疲労回復に役立つビタミンB1が豊富。その含有量は牛肉よりも多く、夏バテ防止に役立ちます。ソースで使用する黒ごまも、セサミンやビタミンEなどの栄養成分がたっぷりで、体内の老廃物を排出し、疲労を回復します。コクのある黒ごまのソースが淡白な豚肉の味を引き立てます。
(材料2人分)
豚肉(薄切り) 200g
水菜 1/4袋(50g)
長ネギ(白い部分) 1/2本
<黒ごまソース>
黒ごまペースト 小さじ2
ポン酢醤油 大さじ2
砂糖 小さじ1/2
豆板醤 小さじ1/2
(作り方)
1. 水菜は4㎝の長さに切る。長ネギは5㎝の長さに切り、繊維にそって切り込みを入れて芯を取り、外側の白い部分を開いて繊維方向に千切りにし、水にさらす。
2. 黒ごまソースの材料を合わせておく。
3. 鍋に湯をわかし、豚肉を入れてさっとゆで、ざるに上げる。1の野菜と豚肉を器に盛合せ、黒ごまソースをかける。
●夏野菜のトマト煮
旬の夏野菜に火を通してかさを減らすことで、たっぷりと野菜を摂ることができるメニューです。食欲増進に役立ち、抗酸化作用のある「ナスニン」が豊富なナスやビタミンCを多く含むパプリカを、手軽に使えるトマトの水煮缶と一緒に煮込みました。トマトにはβ-カロテン、体内の余分な塩分を排出するカリウムが豊富です。食欲をそそるニンニクが味の決め手です。
(材料2人分)
ナス 1本(70g)
ハプリカ 1/2個
タマネギ 1/4個(50g)
ニンニク 1/2片
トマト水煮缶(カット) 150g
粉末コンソメスープの素 小さじ1
塩・こしょう 適量
オリーブオイル 大さじ1/2
<トッピング>
チャービルなどお好みのハーブ
(作り方)
1. ナス、パプリカ、タマネギは食べやすい大きさに切る。ニンニクはみじん切りにする。
2. 鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて中火にかけて炒め、香りが出たら1の野菜を入れてさっと炒める。
3. トマトの水煮を加え、調味料を入れて落とし蓋をし、火を弱めて野菜がくったりするまで10分程度煮る。器に盛ってチャービル(無い場合はパセリ、バジルなどお好みのハーブ)を添える。
以上のレシピは、「食生活アドバイザー講座」の教材である『実践レシピ集』からご紹介しました。この他にも、春夏秋冬それぞれの旬の素材を使い、栄養バランスを考慮したメニューを多数掲載しています。
食材の成分・栄養素を知り、効率よく摂ることが、夏バテ防止に役立ちます。バランスのよい食事は私たちの健康の源。きちんとした食生活を習慣にしていきたいですね。
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