ゼロウェイストとは、「できるだけゴミを出さないライフスタイル」を表す言葉。リサイクルは「出してしまったゴミをどう処理するか」という観点の取り組みですが、ゼロウェイストに共通する価値観は「日々の生活を見直して、自分の出すゴミをできるだけ減らしてゆくこと」です。また、ただゴミが減り環境にやさしいだけでなく、節約にもなります!このライフスタイルが、近年欧米を中心に世界中で大きく注目を集めており、日本でも話題になり始めています。実際にInstagramで #zerowasteと英語で検索してみると、世界中から、おしゃれなゼロウェイスト生活が発信されています。
ベストセラーとなっているベア・ジョンソン著(アノニマ・スタジオ)の『ゼロ・ウェイスト・ホーム』は、価値観が変わるので、ぜひ読んで欲しいおすすめの一冊。この本では、アメリカ人の著者が、毎日の暮らしを通してどうやってゼロウェイストを暮らしに取り入れるのかを、分かりやすく解説しています。
何となくゼロウェイストのイメージは分かるけれど、どうやって自分の暮らしに取り入れたら良いか、分からない方も多いのではないでしょうか? まずは、ゴミを出しに行く前に、自分が何を捨てているのか、中身をチェックしてみましょう。使い捨ての物、あまり使っていない物、食べきれなくて腐らせてしまった物、すぐ壊れてしまった物はありませんか?ゴミに出した物は、元々は自分がお金を出して買った物です。買った物をすぐに捨ててしまうということは、お金を出してゴミを買っているのと同じこと。つまり、お金をゴミ箱に捨てているのと同じことなのです。自分がよく捨てている物を買わないようにすれば、ゴミは減り、お金も貯まります。
そんなゼロウェイストを知り、暮らしに取り入れてみませんか?日本でゼロウェイストな暮らしをするために、気軽に実践できる3つのヒントをご紹介します。ぜひ、毎日活用してみてください。
1、水筒を持ち歩く
ペットボトル飲料を買うのをやめて、水筒を持ち歩くと、ゴミを減らすことができますし、節約にもかなり効果があります。毎朝コンビニに寄って、その日に飲む水やお茶のペットボトルを買う人も多いと思います。ペットボトルは丈夫で軽く、飲み残してもキャップをして持ち歩けますし、便利でついつい買ってしまいがち……。しかし毎日買っていると、ゴミ箱の中がすぐペットボトルのゴミでいっぱいになってしまいます。台所に溜まったペットボトルの置き場所にも困りますし、潰すのも難しく、捨てる時はかさばって袋詰めも大変です。しかし、自分の水筒にお茶を入れて持ち歩けば、ペットボトル飲料を買わなくて済みますし、ゴミも減らすことができます。また、毎日150円のペットボトル飲料を買うと月4500円の出費になりますが、水筒を持ってペットボトル飲料を買うのをやめれば、その分節約もできます。
2、マイバッグを持ち歩く
買い物をした時に、スーパーのレジ袋やショップの袋を毎回もらっていると、いつの間にか溜まってしまって、最後は捨ててしまう人も多いのではないでしょうか? また来年の2020年7月より、日本でもレジ袋有料化が義務づけられます。それに先立って、アパレル業界では、ショップ袋の有料化が進んでいます。「H&M」は、日本国内の全店舗でショップ袋を有料化しました。「ユニクロ」でも、2020年1月14日から有料化される予定です。また一部のスーパーでは、既にレジ袋が有料化されています。1枚数円程度ですが、毎日買い物すると、年間ではかなりの金額になるのではないでしょうか?マイバッグを持って行けば節約になるし、不要なレジ袋をもらわなくて済み、ゴミも減らすことができます。また、マイバッグを持っていない時は買い物をしないようにすれば、無駄な買い物も減らすことができます。
3、マイカップを持ち歩く
カフェでもゴミを出さないように心がけると、節約につながります。日本のカフェでは、店内でコーヒーを飲む時にも、使い捨ての紙コップやプラスチックのカップで出てくることがあります。コーヒーを飲む数十分だけのために使われて、捨てられます。これらの使い捨てカップのほとんどがリサイクルされません。家からマイカップを持って行き、そこにドリンクを入れてもらえばゴミを出さなくて済みますし、割引してくれるところもあります。「スターバックス」は毎回20円引き、「タリーズ」は毎回30円引きになるので、年間を通したら大きな割引額になります。
日本でゼロウェイストな暮らしをするために、気軽に始められるヒントをご紹介しました。少しずつゴミを減らすように習慣を整えることで、ゴミが減るだけでなく、無駄な買い物が減り、お金も貯まり始めます。ぜひ、一人でも始められる「ゼロウェイスト」を生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。