「そういえば、しばらくキーボードを掃除していないな~」なんて思っているアナタ。毎日触るキーボードが、どれだけ汚いかご存知ですか? イギリスの消費者雑誌『Which Computing?』が、ロンドンにあるオフィスのパソコン33台の衛生状態を調査したところ、キーボードに付着している雑菌の数は、「拭き掃除した後の便座」の5倍という結果が! なぜ、あのようなプラスチックの塊に雑菌が繁殖してしまうのでしょうか……?
キーボードを打ちながらお菓子を食べたり、デスクでご飯を食べたり……というのはオフィスでよくある光景です。でも、そのときに出た食べカスやお菓子を触った手指の汚れは、雑菌の大好物! 中でもノートパソコンは、キーボードが熱をもちやすく、雑菌にとっては最高の環境なんだとか。さらに、スマートフォンには便座の約18倍、デスクには便座の約400倍の雑菌が付着しているというデータも! 便座より汚いものを触って、顔に近づけていると考えると、ゾッとしますよね。
梅雨の時期を前に、キーボードやスマートフォンを汚いままにしておくわけにはいきません! 免疫力が下がっているときは、雑菌が感染症の原因になることも。体調を崩してしまう前に、しっかりと除菌をしましょう。
<キーボード>
キーの表面に付いた雑菌と隙間に入った食べカスなどを餌にして増えた雑菌の両方を除菌しなければなりません。表面は除菌効果のあるウェットティッシュで拭き掃除。隙間は、キーボード用のエアダスターを使ってゴミを吹き飛ばすのが一般的ですが、付箋紙ののり面を上にして折り、キーの隙間に差し込んでゴミをくっつけて取るなど、身近にある物を活用してもいいでしょう。また、キーボードカバーをかぶせておけば、隙間へのゴミが入り込むのを防げます。
<オフィスデスク>
ホコリがたまりやすいオフィスデスクは、ウェットティッシュで拭いてホコリを小まめに取り除きましょう。洗濯用柔軟剤を薄めた水でタオルを濡らし、固く絞って拭くと、ホコリがたまりにくくなります。
<スマートフォン>
手指に付いている雑菌が、操作するたびにくっついてしまうスマートフォン。液晶用クリーニングクロスか眼鏡拭きなどで、力を入れず優しく拭き取るのがオススメです。イヤホンのくぼみなど、細かい隙間をきれいにするときは、歯ブラシで汚れをかき出しましょう。市販の抗菌フィルムを貼って事前に予防しておくのもいいですね。
常時50人以上の労働者がいるオフィスでは、職場の衛生を保ち、働く人の健康障害を防止するために、専属の「衛生管理者」を置くことが法律で定められています。しかし、キーボードなど、自分の使うアイテムは職場といえども人任せにせず、自分で心がけて清潔にしておきたいもの。梅雨から夏にかけては食中毒も心配される時期。アナタのキーボードから雑菌が繁殖して、職場の人がお腹をこわした! なんてことが、ないとは言いきれません。いつも清潔なオフィスで仕事をするために、まずは身近なところから、除菌対策を始めてみてはいかがでしょうか。