こんにちは。五島夕夏です。
「スイーツコンシェルジュ講座」の学習をスタートし、前回はレシピを元に、手作りスイーツを友人におもてなししました。
さて、3回目となる今回は、これまで学んだことの集大成として、絵本を描きたいと思います。
小さいころ大好きだった、お菓子が登場する絵本。
あの感動、ときめき、シズル感! なんとか届けられるようにがんばろう。
ここまでスイーツを学んできたことで、どんな絵本が描けるようになったのかな……自分でも楽しみです。
今まで読んできた絵本は、飽きさせないストーリーで、必ず魅力的なキャラクターが登場しました。
絵は好きなように描くにしても、まずはストーリーを考えなきゃ!
私は動物を描くのが好きなので、森の中の動物たちのお話にしようかなあ。
クマにキツネ、ねこも良いな
スイーツコンシェルジュのテキストを読んで、はじめて知ったことがたくさんありました。
例えば、生クリームの上手な泡立て方。ふわふわのスポンジケーキの仕組み。
あと、タルトケーキ作りは具材より土台のタルト生地を作るのが大変だっていう事実には驚きでした。
……そうだ、そう、タルト! 美味しいタルト作りの名人のお話はどうだろう。
むむむ、ビビッときたぞ!
ラフを一気に描き上げます
うんうん、描いていてわくわくしてきた。
主人公はハリネズミにしよう。トゲトゲしていて近寄りがたいけれど、実は心優しいパティシエなんだ。
ラフができあがったら、次はいよいよイラスト制作。
レシピ集を眺めて、ケーキの構造をおさらいします。
水飴でコーティングされたフルーツは、ツヤツヤで美しいなあ。
食べたくなってきちゃったよ。
復習しながらお腹が鳴ります
今回は色鉛筆を使用
『主人公のハリネズミは、コック帽とエプロンがトレードマーク。からだは小さいけれど、タルト作りが大得意です』
ようし、いい感じ!
残すは動物の仲間たち、それに、メインのケーキ。
今まで食べ物を描くとき意識していなかったけれど、スイーツを学んだからには美味しそうなケーキを描かなくっちゃ。
朝から晩まで悩む日々が続きましたが、絵を描くのはやっぱり楽しい。
う〜ん、ねむいけど絵のこと考えちゃう
ひたすら描くのみ
テキストを開いた瞬間から、頭の中は甘〜い想像でいっぱい!
世界にはどんなお菓子があるんだろう? どんなお菓子を作ってみよう? どんなお菓子を描こう……?
そんなどきどきが全部つまった絵本、ついに描き上がりました。
『もりのフルーツタルト』
さく・え ごとうゆうか
パティシエのハリネズミは、タルト作りの名人です。
サクサクの大きなタルト生地を作ったはいいけれど、乗せる具材が無くて困っていました。
そこに、タルトケーキを食べたことがない森の仲間たちが、採れたてごじまんのフルーツをもちよってくれました。
「ハリネズミくん、これどうぞ!」
困っていたハリネズミは、びっくりおおよろこび。
「みんなありがとう、これでケーキを作れるよ!」
ぶじ、おいしいフルーツタルトを作ったハリネズミは、仲間たちにタルトをふるまうのでした。
ハリネズミが主人公のスイーツを題材にしたオリジナル絵本。いかがでしたか?
絵では見えないのですが、フルーツとタルトの間にはカスタードクリームがたっぷりつまっているんですよ。
フルーツそれぞれで食べても、一緒に食べても美味しいタルト。
ハリネズミのありがとうが詰まったタルト。
仲間の動物たちがどんな表情でケーキを食べたのか、想像してくれると嬉しいです。
小さくて大きな夢が、叶ったよ!
イラストレーターである私が「スイーツコンシェルジュ講座」で学んだことを仕事に活かしてみたら、こんな作品が世に生まれました。スイーツのレシピや歴史を知ることで、普段はイメージで描いていたスイーツの絵も、より具体的に気持ちを込めて描けたと思います。なによりタルトを描く作業が楽しかった!
この連載では、昔からの夢だった「お菓子が登場する絵本を描く」ことを目標に、スイーツについて学んできました。こうして、小さくも大きな私の夢がまたひとつ叶いました。
学びの中で得たものは、知識や経験はもちろんですが、何よりも「自信」です。
知らないことを自ら進んで知りにいく。無理矢理でも強制でもない。
大人としての生活がある中で、時間を作って新しい自分を見つけることができる。
これはスイーツコンシェルジュ以外にも言えることですね。
この連載は今回でおしまいですが、学びにゴールはありません。
資格をとっても、テキストを読み終えても、むしろそこからがスタートです。
よくがんばったね、と自分を褒めてあげた後は、また明日からの毎日を新しく生きていこう。
みなさんも未来の自分が輝くために、今日も楽しく学んでいきましょ〜!
おー!!
(おしまい)
→イラストレーター五島夕夏〜スイーツコンシェルジュとの出会い編〜
→イラストレーター五島夕夏〜スイーツ作りにチャレンジ編〜