月経サイクルの影響で、心身の状態が不安定になると感じている女性は多いのではないでしょうか。睡眠も女性ホルモンの影響を受けています。2種類の女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、排卵を境にシーソーのように多くなったり少なくなったりを繰り返しています。
妊娠をつかさどる黄体ホルモンは体温を高めるため、夜の眠りを浅くし、日中の眠気を引き起こす作用があります。女性が生理前に睡眠不足や眠気を訴えるのはそのためです。
月経サイクルで睡眠不足になるのは、ホルモンが正常に機能している証拠でもあります。対策として、月経サイクルに合わせて、大事な仕事やイベントの時期をずらしたり、身体を休めたりするように心がければ、気持ちに余裕が生まれます。
男性の大きないびきは当たり前のものと誤解している人がいます。疲れがたまっていたり、風邪をひいていたりといった一時的なものなら心配はありませんが、日常的に大きないびきをかくのは、もしかしたら何か重大な原因があるかもしれません。
原因のなかでも代表的なのが、「睡眠時無呼吸症候群」です。この症状は、睡眠時に10秒以上呼吸が止まる、周りが起きてしまうほどの大きないびき、肥満があります。睡眠時無呼吸症候群は、女性より男性に多い病気です。対策にはやはり肥満の改善が求められます。
若いころと比べて体重が増加していませんか? 実は隠れメタボではありませんか? 年齢を重ねると基礎代謝が落ちるので、若いころと同じ食生活や運動習慣では体重が増加してしまいます。食生活を見直し、運動をもう少し増やす努力をしてみましょう。
夜型の子どもが増えているといいます。その原因は、親も夜型であることが影響しています。大人は家事や仕事があるので、子どもと同じ時間に寝ることはなかなか難しいでしょう。
特に、子どもが大きくなると、テレビやゲーム、インターネット、スマホなどに夢中になって、就寝時間が遅くなってしまうことも。また、テレビやパソコン、スマホなどの液晶画面からは「ブルーライト」と呼ばれる青色光が発せられています。このブルーライトは、脳を興奮させて寝付きを悪くさせるといわれています。夜寝る前には、テレビやパソコン、スマホをなるべく見ない習慣を持ちたいものですね。
それでも、親が遅くまでテレビやスマホを見ていると、子どもは言うことを聞きません。「お母さんだって見ているのに……」と反論された経験がある人も多いのではないでしょうか? そのような場合は、親も一緒にやめてみるのがいいかもしれません。
叱りつけたり、親の主張を押しつけたりすると、子どもは反発してますます頑固になります。子どもの「見たい!」という気持ちを受け止めつつ、なぜ夜にテレビやスマホを見ないほうがいいのか、夜は早く寝たほうがいいのかを説明してみましょう。
ポイントは、冷静に穏やかに話すこと。親がイライラすると、子どもも同じようにイライラするので、逆効果です。子どもの力を信じて、子ども自身に考えさせる機会を与えると、納得がスムーズです。
不眠の原因はさまざまなことが考えられます。今回挙げたことは一例ですので、もちろんほかに原因がある可能性もあります。家族がよく眠れていないと思ったら、まずは原因を知ることが大切。日ごろから快適な睡眠が取れるように工夫して、家族みんなが朝すっきり起きられるように心がけたいですね。