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2017.12.07

どう違うの?薬を扱う「調剤薬局事務」と「登録販売者」

女性に人気の高い「調剤薬局事務」と「登録販売者」の資格。両方とも薬に関係があるようだけれど、どちらが自分に向いているのか分からない。今回はそんな人のために、キャリアカウンセラーの中瀬路子さんが、実際の仕事内容や働き方の違い、資格取得や就職の難易度の違いなどを比較してご紹介します。

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似ているようで異なる仕事!「調剤薬局事務」と「登録販売者」

「調剤薬局事務」と「登録販売者」。どちらも薬を扱う仕事と何となくわかっていても、その違いはイマイチわからない……。そんな人も多いのでは。まずはその違いを知るために、それぞれの仕事内容からみていきましょう。

薬には病院で処方された医療用医薬品といわれる薬と、ドラッグストアなどで市販されている一般用医薬品といわれる薬があります。大まかにいうと、医療用医薬品に関わるのが調剤薬局事務で、一般用医薬品に関わるのが登録販売者です。

調剤薬局事務の主な仕事

病院で処方された処方箋をもとに調剤報酬を算出して、医療保険に応じた患者の一部負担金を会計します。それをもとに月に1度、患者ごとに医療費の明細書である診療報酬請求書(レセプト)を作成し、保険者に請求します。調剤や患者への説明を行うのは薬剤師の役割です。

登録販売者の主な仕事

一般用医薬品のうち、第2類・第3類医薬品を販売できます。第2類・第3類医薬品はかぜ薬や解熱鎮痛薬、胃腸薬などで、小売店の市販薬の9割を占めます。販売に際しては、お客様に薬の説明や副作用はどうなのか?といった情報を提供したり、相談に応じたりする義務があります。

調剤薬局事務は主に薬の「お金」に関わる業務、登録販売者は主に薬の「販売」に関わる業務という点で、大きな違いがあります。

資格をとりやすいのはどっち?

次に資格についてみていきましょう。医療に関わる資格というと、もう今さら無理……と思う人もいるかもしれません。けれども事務職から、また販売職などの職種から専門性を身につけたいと資格を取得してキャリアアップする人が多くいるのも事実。実際に未経験可という求人もたくさんあります。

調剤薬局事務も登録販売者も、それぞれの役割、仕事内容に応じてその専門性が求められ、調剤薬局事務の資格は主に薬の会計に関わる知識を、登録販売者は主に薬の効能や副作用といった知識を学ぶ内容となっています。では、それぞれの資格について詳しく説明します。

調剤薬局事務管理士(R)

いくつかある調剤薬局事務の資格のうち、技能認定振興協会(JSMA)が付与する「調剤薬局事務管理士(R)」の資格は、試験が年に6回行われ、誰でも受験することができます。会場受験の他、在宅受験も可能。遠方だったり、子どもが小さくて外出もなかなかできなかったり……という時に自宅で受験できるのは安心ですね。出題範囲も薬剤に特化しているため限られていて、短期間で集中して学習することもでき、ユーキャンの通信講座を利用した場合は約4ヵ月が目安となっています。

具体的な出題内容は、医療保険制度・公費負担医療制度や調剤報酬点数の算定、調剤報酬明細書の作成・ 薬剤用語等の知識、そして薬の基礎知識(医薬品・薬価基準の基礎知識、薬の作用等)など。これらの分野からマークシート形式で10問の出題、実技は3問でレセプト点検問題が1問とレセプト作成2問が出題されます。

登録販売者

登録販売者にはお客様への積極的な情報提供と、相談を受けた際に適切なアドバイスをすることが求められています。このため、薬に対する知識をしっかりと身につけておく必要があります。登録販売者は、都道府県が行う試験に合格し、登録を受けることで取得ができます。試験は都道府県ごとに年1回以上、平成27年からは誰でも受験できるようになりました。

出題の内容は、医薬品に共通する特性と基本的な知識、人体の働きと医薬品、主な医薬品とその作用、薬事関連法規・制度、医薬品の適正使用・安全対策の5分野で、合計で出題数は120問、試験時間は240分となっています。合格ラインは7割程度、1分野でも4割に満たないと不合格になるため、各分野で均等に得点できるように学習することが大切です。

試験に合格後、都道府県に販売従事登録申請を行います。単独で販売するには試験合格の前後2年の実務経験が必要です。 調剤薬局事務と登録販売者の資格試験のどちらが簡単で、どちらが取りやすいということは一概に言えません。勉強のしやすさは、自分の関心によるところも大きく、就きたい仕事によって取得すべき資格が異なるので、自分にとって取得後のイメージができる資格を選択するのが合格への近道と言えるでしょう。

薬に関わる仕事がしたい!あなたはどちらに向いている?

調剤薬局事務も登録販売者も働く場所は多く、働き方も多様です。職場は、調剤薬局事務は病院近くにある調剤薬局、そして登録販売者はドラッグストアや市販薬を扱うコンビニエンスストア、スーパーの医薬品コーナーといった場所が多くなります。いずれの場合も全国各地に医薬品を扱う店舗があるため、自宅近くや、パートナーの転勤がある場合は転勤先でもみつけやすいでしょう。

働き方は様々で、フルタイム勤務もできればパートタイム勤務も可能です。調剤薬局やドラッグストア等は営業時間が長く、その分、希望する時間帯で働くことができるのもメリットです。また子どもが小さいうちは時間に融通が利くパートタイムで、子どもが成長するにしたがってフルタイム勤務で、と変えていくこともできます。女性が多く、育児中だったり、何らかの家庭の事情があったり……と同じような環境で働く人も多いため、お休みなどに理解が得られやすいといった働きやすさも大きなメリットです。

働く場所や時間、環境といったことも大切ですが、仕事内容に関心が持てるか、向いているか、ということも長く働く上では大切な要素です。調剤薬局事務と登録販売者、いずれの場合も薬への関心と体の不調をかかえる方々の役に立ちたいという思いが大切です。先に述べたように具体的な仕事内容は異なるため、求められる能力も異なりますので、向き不向きもあるでしょう。

調剤薬局事務では会計業務が主となり、コンピュータへの入力がメインになります。患者を待たせないためのスピードや間違った会計をしないための正確性が求められます。また薬剤師のサポートとして、臨機応変さも必要です。コツコツ入力が得意、サポートするのが好き、という人に向いています。登録販売者は販売業務が主となり、お客様の話を丁寧に聴く力、積極的な情報発信力、情報収集力といったことが求められます。人と接することが好き、新しい情報や知識はどんどん身につけていきたいという人に向いていると言えるでしょう。

自分に合った資格を取得し、自分に合った働き方をしよう

調剤薬局事務も登録販売者も、仕事内容や働く場所をしっかりイメージして資格取得の勉強をすることが大切です。そうすれば、実際に働き始めてからも業務にスムーズに入ることができ、「こんなはずじゃなかった……」が避けられるでしょう。

役割は異なっても、私たちが健康に生活を送るためにどちらも大切な仕事です。超高齢化社会、健康への関心の高まりから、薬に携わる仕事のニーズは今後ますます増えていくことでしょう。仕事にも生活にも役立つ知識は学んで損はありません。新たなキャリアへの第一歩を、踏み出してみませんか。

調剤薬局事務講座へのリンク

登録販売者講座へのリンク

執筆者プロフィール
中瀬路子(なかせみちこ)さん
All About「資格」ガイド。大学卒業後、幼児教育機関での受験指導を経て、法律・不動産資格取得スクール「東京法経学院」に約10年、人材系企業で約6年、就職支援に携わる。現在は資格&キャリア教育を主にキャリアコンサルタントとして活動中。

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