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2015.03.25

脱「させていただく」症候群!本当に正しい敬語を使っていますか!?

脱「させていただく」症候群!本当に正しい敬語を使っていますか!?

礼儀正しい言葉遣いとして「おっしゃられる」という表現を耳にした事はありませんか?実はこれは、間違った敬語なのです。気をつけて丁寧に言おうとしたつもりが、とんだ恥をかいてしまうことに......。正しい敬語を身につけてデキル大人を目指しましょう!

  • シゴト

あなたも使っているかも? 日常で耳にする間違った敬語

あなたも使っているかも? 日常で耳にする間違った敬語

さて、「おっしゃられる」は、敬語としてどこが間違っているでしょう?実はこれ、「お」と「られる」の2回敬語を使っている、いわゆる二重敬語なのです。正しくは「おっしゃる」です。他にもよくある例として、「お越しになられる」も間違いです。正しくは「お越しになる」。このように丁寧な敬語を使ったつもりが、実は間違った使い方になっている事があるかもしれません!早速チェックしてみましょう。

例文

佐藤部長様、お世話様です。先日の案件、了解しました。また、会議で決まった詳細をメールでご報告させていただきましたが、ご拝読いただけましたか?ご査収願います。

この例文の中の間違った敬語の使い方を、いくつ気づきましたか?実は間違った敬語だらけの文章なのです!その間違いと訂正方法を伝授します。

その1:「佐藤部長様」過剰すぎる敬語に注意

相手の役職や肩書きに「様」をつけるのはNG!株式会社○○様と法人名に「様」をつけるのも丁寧すぎる表現になります。
たとえ相手が目上の偉い人であっても、「加藤社長」「伊藤会長」とするのが名称を書く際の正しいマナーです。

その2:「お世話さまです」目上の人には厳禁

取引先や社外の人への挨拶に使っているとしたら今すぐ止めましょう。この言い方は状況によっては丁寧どころか失礼な表現になってしまいます。「お世話さま」は軽い敬意や感謝を表す表現なので、例えばお店でサービスを受けた時に「ありがとう」の意味で使えますが、相手が目上の人や取引先の場合には失礼となります。深い敬意や感謝を表すには「お世話になっております」を用いましょう。
また、社内の挨拶の中でよく交わされる「ご苦労様です」という言葉ですが、本来目下の人を労う言葉です。目上の人や上司に使うととても失礼!ビジネスシーンでは使わないように気をつけましょう。

その3:「了解しました」立場を考えて使いましょう

何かを頼まれて承諾する時に、ついつい誰に対しても言いがちな「了解しました」は、実は上の立場から了承・許可を表す時の言い方。
上司や取引先へ回答する時は、基本「承知いたしました」「かしこまりました」と言うようにしましょう。

その4:「ご報告させていただいた」○○させていただくは臨機応変に

「○○させていただきます」の意味は、相手の「許可」や「恩恵」を受けたい意図がある時に使うものです。
例文の「ご報告させていただいた」は、「報告」という自分が相手に自主的にすべきことを、「させていただく」と同時に許可を求めている事になってしまうので、使い方には注意しましょう。この場合、「ご報告いたしました」が正しい敬語です。

その5:「ご拝読いただけましたか?」謙譲語を相手に使うのは禁物

「拝読」は自分が「読む」の謙譲語で、「読ませていただきます」という意味。例えば「メールを拝読しました」や「著書を拝読しました」という言い方で用います。
例文のように、相手に丁寧に尋ねたい時は「お読みいただけましたか?」が正解。

その6:「ご査収願います」丁寧語と敬語を区別して使いましょう

多用しがちな「願います」は丁寧語。敬語の表現を用いるなら「ご査収ください」、または「ご査収のほど、よろしくお願いいたします」とするのが正解。

正しい例

佐藤部長、お世話になっております。先日の案件、承知いたしました。また、会議で決まりました詳細をメールでご報告いたしましたが、お読みいただけましたでしょうか?ご査収ください。

ビジネスでは特に大切な敬語の使い方。むやみに暗記すれば良いのではなく、こうして様々な敬語のポイントを押さえておくことがとても大切です。

ビジネスパーソンとして改めて認識する、敬語や日本語表現の大切さ

ビジネスパーソンとして改めて認識する、敬語や日本語表現の大切さ

敬語をはじめ、状況ごとに適切な言葉を使うことは、大人としての常識です。社会生活で大切な役割を果たす敬語や言葉のマナーを、改めてきちんと学習して身につけてみてはいかがでしょうか。自分の考えや想いが相手に的確に伝わることで、コミュニケーションが円滑になり、仕事もはかどるはずです。

また、ビジネスシーンだけではなく、普段お世話になっている方へ手紙を書く時など、プライベートにも活かすこともできます。まずは、正しい敬語の使い方を知ろうとする意識作りから始めましょう!

 

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