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2018.07.18

毎月のお小遣いはどうする?小学生のうちから子どものマネーリテラシーを育てるには

毎月のお小遣いはどうする?小学生のうちから子どものマネーリテラシーを育てるには

みなさんのご家庭では、子どものお小遣いはどうしていますか?「あげていない」という家庭もあれば、「あげているけれど、適正なあげ方や金額なのか不安」という家庭もあるでしょう。「子どもに金銭感覚を身につけてもらうためにも、お小遣いを活用したい」と思う一方で、「見えないところで散財はしてほしくない」という思いも......。そんな悩めるお父さん・お母さんに、子どものマネー教育をテーマに活動するファイナンシャルプランナー(FP)の鈴木さや子さんが、お小遣いを活用して子どものマネーリテラシーを育てるポイントを伝授します。

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子どもへの毎月のお小遣い、ズバリいくら?

「他のご家庭では、子どもにお小遣いをどのくらいあげているのかしら?」と気になりますよね。アンケート結果から、世の中のお小遣い事情を覗いてみましょう。今回は小学生のお子さんを持つ家庭を対象に、アンケート調査を行いました。

子どもへのお小遣いは、毎月いくら渡していますか?

アンケートにお答えいただいたご家庭のうち、低学年の子どものいる割合がやや高いこともあり、3割以上のご家庭が0円となっています。一方、毎月のお小遣いが1,000円より多いご家庭も15%以上あり、お小遣いの金額は、ご家庭によって実にさまざまということがわかります。また、毎月のお小遣いの金額が決まっていないご家庭も22.3%と多く、子どもから欲しいと言われてその都度渡していたり、子どもがお手伝いをしたら渡したりしているようです。

子どものお小遣いの使い道って把握しているの?

それでは、毎月お小遣いを渡しているご家庭では、子どものお小遣いの使い道をどのくらい把握しているのでしょうか。

子どものお小遣いの使い道を把握していますか?

小学生も高学年になると、マンガやおもちゃを買うだけではなく、友達と一緒にお菓子やジュースを買う、お揃いの服(女子に多い!)を買うために隣街まで出かける、といったシチュエーションも出てきます。お小遣いを都度あげているご家庭では、子どもに何に使うのかを聞いた上であげるので親が使い道を把握できますが、定期的にあげているご家庭では、使い道まではチェックしていないこともあるでしょう。

お小遣いのあげ方もさまざまですが、マネーリテラシーのある子どもに育てるためには、一体どうしたらよいのでしょうか。子どものマネー力アップに役立つポイントを4つ紹介します。

ポイント1:お小遣いの中で「子どもに任せるモノ」をしっかり決めておく!

ポイント1:お小遣いの中で「子どもに任せるモノ」をしっかり決めておく!

お小遣いをなんとなくあげているご家庭では、「子どもに任せるモノ」について、明確にルールを決めていないことが多いもの。まずは、お小遣いの中で「子どもに任せるモノ」をしっかり決めておきましょう。たとえば低学年なら、習い事のあとのアイスやおもちゃ付きのお菓子、高学年なら雑誌やアクセサリーなど、いわゆる「欲しいモノ」を買うかどうかを、子どもに任せてみましょう。

慣れてきたら、少しずつ子どもに任せる範囲を広げ、高校入学までには「学校や習い事などに必要なモノは親が別途お金を出すから、それ以外の欲しいモノは全て子どもがお小遣いの中から出す」というところまで任せられるようになるのが理想的です。お小遣いの金額も、何を子どもに任せるかのルールを決めた上で親子で一緒に設定し、成長に合わせて見直しましょう。

ポイント2:お小遣い帳より貯金箱でラクラク管理!

ポイント2:お小遣い帳より貯金箱でラクラク管理!

子どもにお小遣い帳を渡し、入出金と残高を書かせているものの、「金額が合っていない!」と怒ったりしていませんか?お小遣い帳の記入を続けるのも、残高を合わせるのも、子どもによっては苦痛なはず。小学生のうちは、残高が合っていなくてもOKなので、「もらったお金を大事にして、欲しいモノを買うためにお金をとっておく練習ができればいい」というくらいの緩い気持ちで、お小遣いをあげるのが良いですよ。

そこでおすすめなのが、目に見えてお金が増えたり減ったりするのが分かる透明の貯金箱。いわゆる貯金箱でなくても、100円ショップのクリアケースでもいいのです。次にお小遣いをもらえる日までお金が無くならないように管理することができたら、100点をあげましょう。

ポイント3:金額を決めてお小遣いを定期的にあげれば、マネージメント力が身につく!

ポイント3:金額を決めてお小遣いを定期的にあげれば、マネージメント力が身につく!

「何に使うのか把握したいから」という理由で、お小遣いを都度あげているご家庭も多いですが、これには大きなデメリットが2つあります。1つ目は、子ども自身がお金のマネージメントをしないで済んでしまうこと。2つ目は、子どもの成長に伴い家計がじわりと圧迫されていくことです。

月に400円など、定期的に少額をもらうことにより、子どもは「いつ」「どんなことに」「いくら」使うかの計画を立てるようになり、「今はこれだけにしておこう」とか「もうすぐお小遣いが入るから使っても大丈夫」など、お金のマネージメント力の基礎を身につけることができます。

とはいえ、特に低学年など子どもの年齢が小さい場合は、すぐに使ってなくなってしまうことも。慣れるまでは、1週間にいくらなど、小さなスパンと小さな金額でスタートするのがおすすめです。

ポイント4:子どもが使い過ぎてお小遣いが足りなくなっても叱らない!助けない!

ポイント4:子どもが使い過ぎてお小遣いが足りなくなっても叱らない!助けない!

子どもがついムダ使いしてしまい、お金が足りなくなってしまった時に守るべきことは2つ。決して叱らないことと、決して助けてあげないことです。

お金は幸せになるためのツール。親から見たら全てムダ使いに見えたとしても、子どもはその時は欲しかったのでしょう。子どもが、お金を使って欲しいモノが買え、嬉しいと思える体験、そして、お金が足りなくなって欲しいモノが買えず、困るという体験ができたことを喜んでください。

欲しいモノが買えなくて困るという体験の積み重ねが、子どものマネーリテラシーを育てます。欲しいモノが、今の自分にとって本当に必要なモノなのかを自分自身に問いかける経験もでき、今後のお金の使い方も次第に変わっていくでしょう。だからこそ、「子どもに任せるモノ」について、親は助けずにいることが大事なんです。

もちろん、助けずにただ突き放すだけではなく、「応援しているよ!」という態度でサポートを。たとえば、貯金箱を2つ使う作戦を教えてあげましょう。次のお小遣い日までに必要な金額だけは「とっておく」貯金箱に入れておき、残りを「自由に使える」貯金箱に入れておくなどの方法を教えてあげるのです。目的別に分けて入れるようにすれば、小さい子どもでも簡単にお金の管理ができるようになりますよ。

いかがでしたでしょうか。お小遣いを通して、子どもたちに伝えたいのは「お金は幸せのためのツール」であり、そのためにも「管理する=買うときによく考える」ことが大事ということ。親子それぞれの性格によって、その人に合うお小遣いのあげ方や運用方法は異なりますので、いろいろと試行錯誤して、ご家庭に合う方法を見つけていってください。

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執筆者プロフィール
鈴木さや子(すずきさやこ)さん
mamaTanoマネーサロン代表。ファイナンシャルプランナー。家計管理や教育費、子どものマネー&キャリア教育をテーマにセミナー講演や執筆などで活躍。子育て・家事・仕事に頑張る女性のライフプラン作りや、個人型確定拠出年金のサポートなど、子育て中のママを中心に、女性の幸せな人生を応援するFPとして活動中。
 

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