日本より冬の乾燥が厳しいフランスでは、油断すると肌はあっという間にカサカサに。そんなフランス女性たちに古くから愛されているのが、美容オイルを使用したスキンケア。ナチュラル志向の高いフランスでは、合成添加物を含まない、良質の植物性オーガニックオイルが大人気です。
オイルの特徴は、保湿力の高さと肌なじみの良さ。肌への親和性が高く、すっと肌の角質層のすみずみまで浸透し、保水力を高め、肌を柔軟にしてくれます。さらに、オイルに含まれる高い栄養成分や抗酸化作用が、肌のトラブルを抑えてバリア機能を高めるので、アンチエイジング対策にもぴったり。オイリー肌の人は、オイルをつけるとベタつくのでは、と懸念しがちですが、むしろオイルで肌の保水力を高めることで、過剰な皮脂の分泌を抑えてくれます。オイルケアは乾燥肌にはもちろん、オイリー肌や混合肌の人にもオススメの美容法なのです。
美容液やクリームの代わりに顔に塗ったり、ファンデーションやクリームに混ぜたり、踵やひじなど乾燥しがちな部分やボディ全体に塗ったり、マッサージしたりと、パリジェンヌのオイル使いは自由自在。
乾燥肌にはアルガンオイル、アボカドオイル、オイリー肌にはアプリコットオイル、グレープシードオイル、普通肌・混合肌にはノワゼットオイル、ローズヒップオイルなど、自分の肌に合ったオイルを選びましょう。肌のくすみが気になるときは、オイルと重曹を各大さじ一杯ずつ混ぜ、目の周りを除く顔全体にぬって、指先で円を描くように優しくマッサージ。2~3分置いた後、ぬるま湯で洗い流すと、しっとりと透明感のある肌に! 乾燥による唇の小さな皮もすっきり取り除くことができます。
また、髪のパサつきが気になるときは、少量のココナッツオイルやアルガンオイルを毛先になじませ、タオルを巻いて30分から一晩置いてからシャンプーを。或いはシャンプーの後、ごく少量のオイルを毛先にすり込んでからドライヤーで乾かすと、しっとりと艶やかな髪に。
乾燥ケアにピッタリのオイルケア。自分に合ったオイルケアを探して、寒い冬を乗り切りましょう。
【執筆者プロフィール】
ヴァン・デック詩帆:All About「フランス流美容」ガイド。フランスのエステティック・コスメティック国家資格をもつエステティシャン。パリ7区でサロンCHICHI(シシィ)を運営。フランスの美容事情に精通し、日本人とフランス人の肌の違いや悩みを研究。パリジェンヌから学ぶ、最新の美容情報をパリから発信中。