2016.07.25

年金が払えない場合は要チェック！国民年金の免除条件・申請方法

20歳になると加入しなければならなくなる国民年金ですが、さまざまな理由から、毎月保険料が納められない方もいるのではないでしょうか。
今回は、国民年金を払うのが難しいという方向けに、国民年金の免除条件・申請方法をご紹介します。

国民年金とは？

国民年金とは、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての方に加入義務がある年金制度のことです。国民年金に加入することで、老齢や障害、家族の死亡によって「基礎年金」を受給することができます。

公的年金制度には、国民年金の他に厚生年金がありますが、これらの制度の加入によって、国民年金での被保険者区分が異なります。
第1号被保険者は、厚生年金に加入していない方が対象です。第2号被保険者は、厚生年金に加入している方が対象で、会社員や公務員を指します。
また、第3号被保険者は、「第2号被保険者の配偶者」です。ただし、第3号被保険者がアルバイトやパートで年間130万円以上の所得を得ている場合は扶養に入ることができず、第3号被保険者ではなく、第1号被保険者となります。

国民年金の納め方は？

国民年金の納め方は、自分が第何号被保険者かによって異なります。

【第1号被保険者】

原則として自分で納付しなければなりません。口座振替の他、コンビニエンスストアなどで支払える納付用紙が自宅に送られてくるため、その用紙を使用して納付します。

【第2号被保険者】

国民年金の加入に加えて、会社員は厚生年金にも加入しています。しかし、厚生年金の保険料を支払うだけで、別途国民年金の保険料を納付する必要はありません。厚生年金の保険料を支払うと、自動的に国民年金の保険料も支払ったことになるためです。

【第3号被保険者】

自分で保険料を納付する必要はありません。配偶者が加入している厚生年金から一括で支払われます。

国民年金の免除条件は？

どうしても国民年金の保険料を支払えない場合、所定の手続きを行うことで保険料の納付を免除してもらうことができます。その制度を、「国民年金保険料免除・納付猶予制度」といいます。
この制度を使うことで、国民年金を管轄する年金事務所が認めれば、国民年金保険料の納付が免除されます。

ただし、免除された期間・額に応じて、将来給付される年金額が少なくなります。給付額を増やしたい場合は、「追納手続き」を取ることにより、後から納めることが可能です。

保険料免除制度を利用するための条件は、「前年度（前々年度）の所得が一定額以下だった場合」や「失業した場合」など、経済的理由から保険料を全額納めることができない場合です。免除される額は、「全額」「4分の3」「半分」「4分の1」となっていますが、自分でいずれかの免除額を希望することはできません。年金事務所で審査した結果を元に、免除額が決められます。

また、20～30代の方で経済的に困窮している場合、「若年者納付猶予制度」の適用を受けることが可能です。こちらも先ほどと同様に、「前年度（前々年度）の所得が一定額以下だった場合」に受けることができます。

国民年金免除の申請方法とは？

免除申請の手続きは、住民登録をしている市区町村の年金窓口へ出向いて行うか、日本年金機構のホームページより申請用紙をダウンロードし、郵送することで行うことができます。
その際に国民年金手帳が必要となり、場合によっては前年度（前々年度）の所得を表す証明書などが必要になる場合があります。分からないことがある場合は自分1人で判断せずに、市区町村の窓口または年金事務所に問い合わせると良いでしょう。

おわりに

どうしても保険料を納めることができない事情がある場合は、国民年金保険料の納付を免除・猶予してもらうことができます。
手間は掛かりますが、必ず手続きを行うようにしましょう。そうしないと「未納扱い」となり、将来何かあった際に不利な立場になってしまうかもしれません。