マナトピ

学びのトピック、盛りだくさん。

  • facebook
  • twitter

2015.05.22

クラゲの歌、宇宙人との交流? 京大教授のトンデモ研究テーマ

日本、いや世界有数の頭脳が集まる「京都大学」。その先生たちの研究が面白すぎると聞き、さっそく潜入! 見えてきたのは「学ぶことが楽しくてしょうがない」という、先生たちの「飽くなき向学心」でした。

  • お役立ち
  • 特集

南極に行きたくて地震を研究?

最初に訪れたのは、京都大学桂キャンパスの工学研究科。日本でも指折りの耐震工学の専門家、高橋良和准教授(工学博士)にお話を伺いました。

高橋先生がこの世界に足を踏みいれるきっかけは小学生時代。当時の校長先生が元南極越冬隊員だったことから、南極に憧れを抱きます。さらに高校時代、友人の父親が地震の研究で南極にいると聞き、「そうか、地震の研究をすれば南極に行けるんだ!」と興味が再燃。南極に行きたい一心で京都大学の工学部に入学し、土木分野の道に。

現在先生が研究しているのは、道路や橋など土木建造物の耐震安全性について。実は全く壊れないより、上手く壊れた方が地震の衝撃を分散し、被害を最小限に食い止めることができるそうです。

巨大な実験室では、日々橋脚に見立てた太いコンクリート柱を壊して、壊して、壊しまくります。そうして得られたデータをもとに「上手な壊れ方」を追求しているのです。

仕事として研究するだけでなく、土木業界をもっと一般の方にも知って欲しいと、「土木カフェ」なるイベントを主催し、土木マニアの交流の場づくりや、ひいては土木業界の振興活動を行っています。

ところで、憧れの南極ですが、「実はまだ行けてないんですよ。でもいつかは南極に行ってみたいですね!」と、先生は少年時代の夢も育み続けています。

クラゲが好きすぎて唄まで自作

続いて訪ねたのは、和歌山県の南紀白浜にある「京都大学フィールド科学教育研究センター」。こちらでクラゲの研究をしているのが久保田信准教授(理学博士)です。クラゲが好きすぎてクラゲの唄を自作してCDまで出してしまったほど。「メロディやリズムに乗せた方が人に伝わりやすいと思って」と久保田先生。時には“ベニクラゲマン”のコスプレをして大学の講義を行うこともあるそうです。

95%以上が水分というクラゲ。生命力も旺盛なため、美容やアンチエイジングなど女性が気になる分野でも研究が進んでいます。中でも久保田先生が研究する「ベニクラゲ」は、一度死んでも生き返る“不老不死”の能力の持ち主。久保田先生は、この「ベニクラゲ」を、これまで1個体で10回生き返らせることに成功。これは、世界記録です。

先生の毎日は、常にクラゲとともにあります。朝、近くの海でクラゲを採取。研究室に戻ったら飼育しているクラゲに餌を与え、学生へのクラゲ研究指導やクラゲを生き返らせる実験に没頭する日々を送っています。そもそも生き物が大好きな久保田先生。夢は「不老不死になって地球上すべての生物を調べること。そして宇宙に行って宇宙生物も研究したい」そうです。何度生まれ変わればいいのでしょうね。

宇宙人に会ったらどうしよう!

最後にお邪魔したのは、京都大学吉田キャンパスのアジア・アフリカ地域研究科、木村大治教授(理学博士)。木村先生はなんと「宇宙人」の研究をしています。本来は、主にアフリカの文化人類学が専門ですが、ある時“宇宙人も研究対象になるのでは……”と思いつき、宇宙人類学という新しい分野の世界へ。実際には、宇宙人に会うことはなかなかできないので、宇宙飛行士に話を聞いたり、SF小説を読んだりしながら、宇宙人と会った時の対処方法を日々思考実験しているそう。でも、それってただの宇宙マニアじゃ?

「はは(笑)そうかもしれませんね。元々SF小説も好きですから。でも大事なのは、未知の宇宙人を想像しながら、ひるがえって我々は何者なのか考えること。すべては自分を知ることにつながるのです」

夢はやはり宇宙に行くこと。宇宙人に会ったらどう挨拶しようかと、今からワクワクしている木村先生でした。

「学ぶこと」は楽しい! おもろい!

先生たちに共通するのは、研究対象も研究自体も大好きだということ。好きこそ物の上手なれとも言います。「好き」というきっかけさえあれば、誰でも学び始めることができるのですね。


●同じ特集の記事をチェック

学び最先端特集

机に向かってテキストを広げるだけが「学び」とは限りません。純粋に興味があることを調べたり、本を読んだり、実際に体験したり……ここではそんな、テキストから飛び出した「新たな学び」について特集します。

<取材協力>

京都大学ならではの知的ワールドを紹介するエンターテイメントサイト「探険!京都大学」
ユニークな先生たちの紹介や、データという側面から100年以上続く同大学の特色等をご紹介
「おもろい」先生たちが生息する不思議がいっぱいの惑星 京都大学をこのサイトでぜひ探検してください。

http://www.kyoto-u.ac.jp/explore/

facebook
twitter
line